業務で私物スマホを利用すると効果的…でも会社のリスク対策は 調査結果
IT・デジタル
スマートフォン
注目記事

MMD研究所は、20代~40代の私用スマートフォンを業務で利用しているビジネスパーソン1002人を対象に、「第2回 職場での私用スマートフォンの利用実態調査」を2013年8月19~22日に実施した。業務利用している私用スマートフォンに入っている情報や、セキュリティ対策、紛失経験などについて調査した。調査結果及び、調査概要については以下の通り。
●業務で私用スマートフォンを利用して効果を感じる人は71.5%
●業務情報が入った私用スマートフォンに個人でセキュリティ対策をしている人は80.7%
●業務で利用しているスマートフォンの紛失経験は20.5%
●紛失や情報漏洩などのリスクに対して、会社側で対策の必要性を感じる人が63.6%。すでに会社側で対策をしているのは2.8%
業務で私用スマートフォンを利用して効果を感じているのは71.5%。保有している情報は「社内の連絡先」「お客様や取引先の連絡先」「業務スケジュール」が上位に挙がった。業務情報が入った私用スマートフォンにセキュリティ対策をしている人は80.7%で、対策内容は「パスワード・画面ロック」が61.1%で最も多い。
私用スマートフォンの業務利用者の紛失経験について聞いたところ、「ある(あとで見つかった)」が15.7%、「ある(あとで見つからなかった)」が4.8%と、20.5%が紛失経験がある。
私用スマートフォンの業務利用者に、私用スマートフォンを業務で利用する上でのリスク(紛失、盗難、情報漏洩など)について聞いた。会社側で対策の必要性について、「必要性を感じる(28.1%)」「どちらかといえば感じている(35.5%)」の合計63.6%の人が、会社側で対策の必要性を感じると回答した。「すでに会社側で対策をしている」は2.8%止まりだった。
ITジャーナリスト百瀬崇氏は「今回の調査において、企業側の危機意識の低さが見てとれる。他方、私用スマートフォンにセキュリティを対策している人は約8割に上るが、その内容はパスワードや画面ロックの設定など初歩的なことに留まり、不安が残る」と語る。
さらに百瀬氏は、日本企業のBYODへの取り組みの遅れが目立つと指摘する。「端末の紛失は身近なことであると企業は認識する必要がある。利用端末がスマートフォンになったことで機密性が高い情報の取り扱いが増える。セキュリティ対策を個人任せにするのではなく、企業側でソリューションを利用すべき」。
第2回 職場での私用スマートフォンの利用実態調査
●調査期間:8月19~22日
●有効回答:1002人
●調査方法:インターネット調査
●調査対象:私用スマートフォンを業務利用している20~49歳のビジネスパーソン
《高木啓》
特集
この記事の写真
/