KDDIのiPhone 5s/cとiPhone 5はどちらが速い?800MHzの差は出るのか? | RBB TODAY

KDDIのiPhone 5s/cとiPhone 5はどちらが速い?800MHzの差は出るのか?

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 KDDI(au)のiPhone 5c/5sは、800MHz帯をサポートしており社長自ら「800MHz帯は3年前にプロジェクトを立ち上げ、この日に向けて準備してきた」と強調。まさに800押しの状態だ。編集部の調査でもKDDIのAndroid端末のLTE通信速度は高速と言っていいだろう。もし、今回の新iPhoneが全て800MHz帯を捉えているならば、高速通信が期待されるところだ。

 今回は、KDDIのiPhone 5、iPhone 5c、Galaxy S IIIの3種類のLTE接続速度を比較してみた。なお、計測場所は都心部や23区よりも東京都下に重点を置いた。計測には「RBB TODAY SPEED TEST」を使った。

 まず都心では、銀座三越前、JR四ツ谷駅、新宿御苑、神谷町の4つで速度を計測した。新宿御苑以外は明確な差が表れた。銀座三越前では、iPhone 5cはLTEで平均24.05Mbpsを記録したが、これはiPhone 5の倍の速度。四ツ谷の31.23Mbpsは、iPhone 5の3倍以上となった。また、立川駅南口、多摩センター、八王子駅北口保健所、府中駅、拝島駅など多くの地点でiPhone 5cがiPhone 5を上回った。これらの場所では、Android端末のLTEでも同等の速度を記録していたことから800MHz帯を捉えていたと言えるのかもしれない。

 東京都下の国立駅南口では、iPhone 5の12.59Mbpsに対してiPhone 5cは31.16Mbpsをはじき出した。しかし、南口から約300メートル歩いたところにある一橋大学前では、iPhone 5もiPhone 5cも約31Mbpsという高速を記録する結果となった。2機種が同等の速度を記録していたのは、ほかに立川駅北口、青梅駅などが挙げられる。また、驚いたのはiPhone 5のほうがiPhone 5cよりも高速な場所があったことだ。例えば、多摩都市モノレール、あるいは京王線の多摩動物公園駅では、iPhone 5の29.86Mbpsという速度に対して、iPhone 5cは14.56Mbps、JR中央線の豊田駅ホームではiPhone 5の19.48Mbpsに対して6.85Mbpsという結果がでていた。これはどういうことだろうか?スペックに違いはあるものの、同じキャリアで極端に異なる速度を記録している場合は、異なる周波数帯を捉えている可能性が高い。一方で、同様の速度を記録している場合は、800MHzではなく2GHzを捉えているか、あるいは800MHz帯がすでに混雑しているかのどちらかかもしれない。

 編集部では今回の調査をもってKDDIに取材を申し込んだ。詳細は別記事に紹介するが、基本的にiPhone 5s/cは800MHzを優先的に補足するようになっているという。しかし、混雑具合や場所によっては他の帯域に接続するという。そのトラフィック具合の詳細は不明だ。

 KDDIの社長のコメントや論調からすれば、従来の周波数よりも800MHzサポートエリアの方が高速である、したがってiPhone 5s/cが高速と思いこみがちである。しかし、今回の調査からもわかるように、エリアや条件によって速度は異なる。iPhone 5c/sが必ずしもiPhone 5よりも高速であるとは言えない場合もあるということは覚えておく必要がああるだろう。

《RBB TODAY》

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