発売から1ヵ月のデータを分析、iPhone 5s/5c LTE対決の勝者はau | RBB TODAY

発売から1ヵ月のデータを分析、iPhone 5s/5c LTE対決の勝者はau

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LTE接続率 全国 全 16 枚
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 9月20日にiPhone 5s/5cが発売されてから1ヵ月、もうすでに多くの人が端末を手にしていることと思う。また22日(現地時間)に新しいiPadの発表があり、どうにも物欲が刺激される数ヵ月となった。

 今回の新型iPadのセルラーモデルについても、通信会社2社の取り扱いが確定しており、残されたドコモの参入も噂される中、競争のポイントとしてiPhone 5s/5cと同様に「ネットワークの良さ」が取り上げられることが考えられる。

 iPhone 5s/5c発売後、メディア各社及び調査会社がこぞって実測テストを行っており、RBB TODAY編集部でも同様に行ってきたが、この「iPhone 5s/5c発売1ヵ月」を期に再度スピードテストによるログデータの分析で、キャリアの「ネットワークの良さ」を考えてみようと思う。分析方法としては発売後1週間のデータを分析した10月1日記事と同様に、LTE接続率と平均スループットの分布、全国と7地域のデータを対象にNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル各キャリアを比較した。

■数週間でも改善、LTE接続率が軒並みアップ しかしau優位は変わらず

 前回の分析結果と比較して、各地域で軒並みLTE接続率の改善が見られた。前回NTTドコモは85%前後だったものの、今回は九州地区以外90%前後となっている。
auは前回概ね92%前後からの95%前後となり、さすがの安定感を伺わせる。ソフトバンクモバイルもNTTドコモと同様90%程度までに上がってきているが、中国四国、九州地区では未だ約85%となっている。

 結果として、接続率では7地域でauが全勝。テレビCMなどでも大きく謳っている800MHz対応、プラチナバンドLTEが功を奏したのだろうか。キャリア各社は9月末でちょうど上半期を終え、全体のネットワーク計画の半ばを終えたところで改善が見られたというとことかもしれない。

■速度分布は微増減、下り8Mbps以上の割合でauが7地方で勝ち

 スループットについては前回と比較してもそれほど変わらず、auが全国、全地区で優位という結果となった。数値的には各地域で微増減している。iPhone 5s/5cのユーザーも増え、ネットワークが逼迫して速度が落ちるのではないかと懸念していたが、恐らく各社の努力が背景にあり、安定的な数値に保たれている。

■平均スループット、ソフトバンクは関西で強いのか?

 平均スループットにおいて全体ではauが6勝と圧勝ムードの中、ソフトバンクモバイルが関西地区でauを上回る結果となった。今年3月に先行して行われた大阪市内におけるダブルLTEの成果とも思われるが、それ以外の地域では、少々心もとない気もする。全国的なボトムアップを期待したい。

■総合的にauが優位

 総合的に見てみると、前回1週間分のデータを分析した時と同様、iPhone 5s/5cのLTE勝負の序盤戦はauが勝利したといえるのではないだろうか?また、1週間から1ヵ月のデータにしたということで、本分析に厚みが増したと同時に、各都道府県など、より詳細な分析も可能となった。それはまた別の機会にご報告したいと思う。

<調査概要>
●利用データ:
スマートフォン向けスピード測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」の計測データ
●調査対象期間:2013年9月20日~2013年10月19日
●調査対象地域:
・北海道:北海道
・東北:青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
・関東:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県
・中部:富山県、石川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県
・関西:福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
・中国四国:鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県
・九州:福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
●調査対象:NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルのiPhone5s/5cにおける実測値
●サンプル数:
・NTTドコモ:54,172件
・KDDI:99,987件
・ソフトバンクモバイル:51,333件

《RBB TODAY》

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