【レビュー】スマホ史上最強のエンターテインメント機、ソニー「Xperia Z1」(後編) | RBB TODAY

【レビュー】スマホ史上最強のエンターテインメント機、ソニー「Xperia Z1」(後編)

IT・デジタル スマートフォン
レンズスタイルカメラ“サイバーショット”「DSC-QX10」を装着したところ
レンズスタイルカメラ“サイバーショット”「DSC-QX10」を装着したところ 全 12 枚
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 ソニーのAndroidスマートフォン「Xperia」シリーズの新フラグシップスモデル「Xperia Z1」がデビューした。前編に引き続き、エンターテインメントまわりの機能を中心に本機の使い勝手レビューをお届けする。

■“ウォークマン”に匹敵する本格的な音楽再生機能

 音楽再生では、ソニーのポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”のノウハウが惜しみなく注ぎ込まれている。

 プリインストールされているプレーヤーアプリ「WALKMAN」はインターフェースが洗練されていて、トップメニューからはソニーの音楽配信サービス「Music Unlimited」と連携しながらヒットチャートを再生したり、音楽のジャンルや年代などカテゴリー別に用意された「チャンネル」ごとのリスニングが楽しめるのも魅力だ。au端末の場合はLISMO Storeや、うたパスとのサービス連携にも対応している。

 WAV/MP3/FLACなど幅広い音楽ファイル形式の再生をサポートし、保存した楽曲は、タイトルやアルバム、アーティスト別のリスト表示に対応する。再生画面はコントロールボタンやカバーアートの配置がシンプルで使い勝手も良い。イコライザー系の特徴的な機能が、ソニーの推奨する音設定をプリセットした「ClearAudio+(クリアオーディオプラス)」モード。機能のON/OFFは「WALKMAN」アプリの設定メニューのほかにAndroidの音設定からも行えるので、「Music Unlimited」アプリで音楽を再生する際にも効果が働く。

 「ClearAudio+」モードをONにすると、演奏全体のバランスがカチっと引き締まり、低音に豊かさと厚みが増してくる。ボーカルなど高域の音声も張りと艶が高まる印象だ。全帯域のサウンドが明瞭度を増して、バランスも整うので、ポータブルリスニング時を中心に機能をONにしておくことをおすすめしたい。もちろんイコライザーメニューからマニュアルで好みに合わせて音質を設定することもできる。音質設定のメニューが豊富に揃うところなども、さすがソニーのスマートフォンであることを実感させられる。

 他にもバーチャルサラウンド機能(VPT)では、通常のオーディオ用イヤホンでリアルなサラウンド再生が楽しめる。「クラブ」や「コンサートホール」を選ぶと、通常のCDをリッピングした音楽ソースに立体的な音場感が加わり、ライブを聞いているような感覚で音楽が楽しめるのが面白い。

 細かな点だが、本体がIPX5/8相当の防水仕様になっていることに加えて、イヤホンジャックの中までも防水仕様なので、イヤホンジャックにキャップを装着しなくてもよい。例えば雨の日の外出時などにもスマートフォンで気兼ねなく音楽を聴くことができる。

 「Xperia Z1」で音楽を試聴してみたインプレッションを報告しよう。ヘッドホンにはソニーの「MDR-1R」を組み合わせている。

 マイケル・ジャクソン「BAD」はズシンと響く低音のビート感が心地良い。ボーカルのアタックが力強く、ハイトーンもクリアで音のグラデーションがきめ細い。バンドの演奏はノイズ感が非常に少なく、音場の立体感が豊かで、見晴らしがとてもクリアだ。透明感の高い空間表現が特徴といえるだろう。

 ノラ・ジョーンズの「Don't Know Why」は、まるで耳元で歌っているように細かな息づかいまでも聴こえてくる圧巻のリアリティ。アコースティックピアノやベースのサウンドには温かみがあり、音像は豊満ながら芯がしっかりとしていてブレがない。鮮度が高く、バイタリティに溢れるサウンドが魅力的だ。

 なお「ClearAudio+」の効果を試してみたところ、やはり「ON」にした方がより音楽のディティールがしっかりと浮き彫りになって、中低域の豊かさも明らかに向上する。音楽を聴くときは基本的にモードをONにしたままで良いと思う。

 今まで音楽再生は、スマートフォンの豊富な機能の一つという位置づけで、どこか“オマケ的”な感覚を持ってしまいがちだったが、「Xperia Z1」では“ウォークマン”に匹敵する高音質と多機能を備えた本格的なポータブルオーディオ再生を実現している。microSDメモリーカードも使えるので、本体内蔵メモリーの空き容量を塞がずに音楽再生を楽しめるのもメリットだ。
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《山本 敦》

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