【ET2013 Vol.5】未来的なライトセーバー STマイクロエレクトロニクス | RBB TODAY

【ET2013 Vol.5】未来的なライトセーバー STマイクロエレクトロニクス

ブロードバンド テクノロジー
STマイクロエレクトロニクスのブース。未来型ライトセーバーのデモンストレーション
STマイクロエレクトロニクスのブース。未来型ライトセーバーのデモンストレーション 全 9 枚
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 ET2013=「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展」に出展したSTマイクロエレクトロニクスのブースでは、SF映画に登場しそうな未来型ライトセーバーなどのアプリが注目を浴びていた。

 これは同社のチップを利用したティーエーシー社の事例として紹介されていたもの。64個×3列のRGB・LEDで鮮やかに点灯するライトセーバーだ。本体に加速度センサーとジャイロと備え、衝撃やスィングを検出する。計192個のLEDは、32ビットマイコン・STM32F103とSPIで接続され、それぞれの点灯を制御。またマイクロSDに音声データを保存し、セーバーのグリップをまわすと音声が再生されるようになっていた。

 STM32F205 とジャイロや加速度/磁気センサーなどを組み合わせた3Dモーショントラッキングのデモも行なわれていた。LP-Research社が開発したもので、腕や脚などの動きを捉える「LPMS -Bデバイス」を装着し、データを無線(Bluetooth)あるい有線(USB、CAN)にてモーションキャプチャアプリケーションに転送。リアルタイムで処理を行なった後で出力を返して、動きをモニター側に表示するという流れだ。 1度以下の高精度な位置予測ができるという。

 このほかにもモーション・キャプチャの応用事例として、ゴルフのスイング動作を検出できるソリューション「MyMo」(マイモ)も展示されていた。これはドリームフォレスト社が開発したワイヤレス・モーションセンサーで、32ビットマイコン・STM32F103 とMEMSセンサー(ジャイロ、加速度・地磁気センサー)を搭載。クラブに取り付けて、9軸のデータを毎秒500サンプルで高速捕捉し、AndoroidやiOS用のアプリケーションによってモーションを解析できるものだ。これまで悪い癖のあったスイングを見える化できるため、お父さんには嬉しいアプリケーションだろう。

 モーター・コントロール分野に利用されるチップを利用したデモも行なわれていた。モータ・コントロールの分野では、3相モータの制御は難しい。これをデュアルベクトル制御方式によって高効率でコントロールしている点が特徴だ。具体的には、32ビットマイコン・STM32F303と専用ドライバー・L6230 ×2によってブラシレス3相モータを駆動する提案だ。実際のデモでは、2つのマスター・スレーブシステムを並べて筒に空気を送り、その中の錘を浮上させていた。錘の位置が分かるように、その位置に合わせてLEDが点灯する工夫も凝らしていた。

 STM32F4を利用したユニークな配管ロボットも面白かった。これは東工大発のベンチャー・HiBotが開発した「PIPERON」(パイプロン)だ。内径75mmほどのパイプの磨耗や厚みの点検や非破壊検査を自動で行なえるという。鉛直方向の配管やL字やT字の垂直ジョイントでもスイスイと推進できる点が大きな特徴だ。

 最近ではM2M分野の静かな盛り上がりとともに、さまざまな分野でデータ収集の自動化が進んでいる。意外なところでは、農業分野のM2Mソリューションも面白かった。温度・湿度・気圧などの環境データを計測し、32ビットマイコン・STM32L1で管理していた。計測データは低消費電力のサブGHz 帯の無線トランシーバーで送信する仕組みだ。展示デモでは、計測データを分かりやすいインターフェイスで表示していた。将来の植物工場などにも応用できそうだ。

 64個×3列のRGB・LEDによって鮮やかに点灯する。迫力のある音声も鳴るようになっていた。

《井上猛雄》

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