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【インタビュー】“Happiness of Giving”……「もらう」より「あげる」方が幸せ

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今西周氏(向かって左)と足立浩俊氏
今西周氏(向かって左)と足立浩俊氏 全 6 枚
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 年賀状というのは国民的な習慣でもあるので、非常にわかりやすい企画になっているし、コカ・コーラも「ハッピーをあげよう。」ということを伝えやすい。誰かが誰かにあげるというのがすごく重要で、単純にコカ・コーラが誰かにあげているだけだと、我々(コカ・コーラ)だけの話になってしまいますが、ひとつの消費者の体験として、ハッピーギフトカードを活用していこうという話を今作っています。

 今回は、有料サービスにするよりは、限定になっちゃいますけれども、無料で体験してもらおうということを考えました。Yahoo!JAPAN年賀状自体は有料で、いろいろな種類の年賀状がありますが、我々の場合はそれをビジネスにするというよりは、消費者体験に使っています。楽天グリーティングと同じことをやっていますが、“年賀状”というだけで、メディアの反応が違います。コカ・コーラがもらえるカードであるということと、それが年賀状で届くという要素が2つ揃っているので、メディアの反応としては「コカ・コーラつきの年賀状が届くらしいよ」ということで、話題になる感じです。

 さらに消費者の“リアルな体験”というところで、コカ・コーラのウィンターキャラバンという全国イベントを、11月30日からスタートします。全国様々なイベントでクリスマストラックとポーラーベアがやって来て、ハッピーギフトカードも配ります。そうすると「あなたは今コカ・コーラを飲んでくださいね。このカードは誰かにメッセージ書いて送ってくださいね」と、コカ・コーラを友達や家族にあげられるということを伝えるイベントを考えています。

 一口に「このキャンペーンで何をやるの?」と言われるといろいろありますが、広告というのはどうしてもメッセージを伝えるだけになってしまうので、我々は、コカ・コーラを飲んでもらう体験をいかに良く体験してもらうかという「消費者体験」を重要視しています。

 今、コカ・コーラのベンディング(自販機)チームがテクニカルに発明してくれたICタグを、我々マーケティング側で使わせてもらって、ハッピーギフトカードのような企画を考案しました。「リアルな体験」と「デジタルな仕組み」というのはとても重要なので、「どういう仕組みを作ったらうまく届けられるだろう?」という話をして、楽天さんや、ヤフーさんや日本郵便さんと組むということを今回企画しました。

●オンライン年賀状からリアル自販機に

--- デジタルコンテンツの施策に期待している役割は?

 デジタルコンテンツ的には、コカ・コーラがファンを作るのではなくて、コカ・コーラのファンがソーシャルメディアなどの口コミから広がっていって、ファンがファンを作るという、「Fan Makes Fan」をキーワードにしています。

 年賀状というのは生活動線にあって、年末になると年賀状書かなきゃという気持ちになり、新年になると年賀状を楽しみに待ちます。コカ・コーラは年がら年中、コンビニや自販機などの身近にあり、生活動線上にあった「年賀状」と「コカ・コーラ」とのコラボレーションで、1月1日に年賀状を受け取った人がソーシャルメディアでつぶやくと、それがまたコカ・コーラのファンを呼ぶんじゃないか、というところも期待しています。

 今、デジタルの世界ではO2Oというのが盛んに言われており、マーケターが注目するキーワードにO2Oがあります。オンラインからオフラインにもっていくのはけっこう大変なんですが、年賀状を自販機に持っていくのはO2Oの施策としては、非常に有効だと考えました。

 コカ・コーラ年賀状は、「ハッピーをあげよう。」に基づいて、あげた人が一番幸せ、あげる人がもらう人よりも本当は幸せなんじゃない? ということが今回のコンセプトです。年賀状をもらった人が自販機に行くO2Oにおいて、もらった人はあげた人に「ありがとう」って言うと思うし、そこからまた幸せが生まれてくるんじゃないかと思います。

 楽天グリーティング版ハッピーギフトカードは、「受け取って自販機に行くとコカ・コーラがもらえる」という性質上、「この前もらったグリーティングカードからコーラが届いたよ!」という返事など、友達同士でのコミュニケーションが期待できます。TwitterやFacebookなどのソーシャルでの反響がトラックできるように構えてますし、そういったことが話題になったらまた我々もそれを広げていくようなことを考えています。
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《浦和武蔵》

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