【インタビュー】下り1Gbps!? LTE-Advancedを見据えたドコモのネットワーク戦略
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――オフロードのソリューションとして、Wi-Fiスポットの展開についてはどのように考えていますか
平本氏:もちろんWi-Fiについても重要な無線アクセスのひとつだと思っているので、3GやLTEと上手く連携してデータを運べるように、スポットの設置は進めています。Wi-Fiスポットを設置するアプローチとしては、利用者の「ここでWi-Fiを使いたい」といったニーズからエリアを設定していく考え方と、トラフィックが集中するところの混雑を緩和させるという考え方の2つあると思っています。バックホールをしっかり光回線で構築することも大切です。
――11ac対応も進められていくのでしょうか
平本氏:まだトライアルの段階ですが、有効であるということが見極められたら、展開していきたいと思います。
――TD-LTEへの対応はどのように考えていますか。
安部田氏:LTEに関していえば、FDDとTDDの違いは実はそれほど大きくありません。基地局への投資もネットワークカードレベルの対応で済みます。ドコモでもTD-LTE対応について検討していますが、主に使い勝手を向上させるための手法のひとつとして考えています。将来的にTE-LTEの周波数の割り当てがあればすぐに対応できるようにしています。
――LTE-Advancedは2015年のサービスインと言われています。どんな特徴があるのでしょうか
安部田氏:単純に高速になるだけでなく、複数の基地局を集約化して一つの装置でサポートできる、高密度の基地局を利用することが大きな特徴です。一つの装置で複数基地局を管理することで、LTE-Aによる高速化がさらに柔軟に実現できるようになります。お客様が多い所で速度を維持するには、一つの基地局でカバーするエリア(セル)を狭くして、セル内に入る人数を抑えることが効果的です。ただしセルを細かくすると、電車や車で動いた時に異なるセルを頻繁にまたぐことになります。その際に接続性を担保するには、細かいセルと重なるように、大きなマクロのセルを別の周波数で用意してあげる。それによって、細かいセルに留まっているときはデータを一気に流してあげて、セルをまたいで移動する時はマクロのセルで接続性を保つ、といったコントロールがことが可能になります。そういった管理を一つの装置でまかなうことで、理想的なトラフィックコントロールと高速化が実現できるのです。
――いずれダウンロード速度1Gbpsを実現するというような話も聞きますが、スループット高速化のロードマップなどは決まっているのでしょうか
安部田氏:こちらで具体的に時期を決めているわけではありません。お客様の要望や、デバイス側の進歩、スマートフォンの使われ方がどう変わるのか、それらによってトラフィックの伸びが決まってくるかと思います。そのトレンドをみながら、どういった形でスループットを向上させていくべきかを決めていきます。最初は人が多く集まる場所などの優先度が高いと思いますが、サービスインの段階で出来る限り多くの地点で使えるようにしていきたいと考えています。
――本日はどうもありがとうございました。
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