「タブレット・ファブレットの時代になってきた」……KDDI田中社長 質疑応答Vol.1 | RBB TODAY

「タブレット・ファブレットの時代になってきた」……KDDI田中社長 質疑応答Vol.1

エンタープライズ モバイルBIZ
囲み取材に応じる田中社長
囲み取材に応じる田中社長 全 2 枚
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 KDDI、沖縄セルラーは22日、auスマートフォン・タブレットの14年春モデルを発表した。発表会に出席した代表取締役社長の田中孝司氏は、質疑応答の壇上、ならびに発表会後の囲み取材で記者からの質問に答えた。

――春商戦への意気込みは。

田中氏:最大のセールスシーズン。市場が同質化していると言われる中で、auとして差別化をアピールしたい。一押しは800MHzのLTEネットワーク品質。今年3月までに「99%達成」を掲げる人口カバー率の広さと、屋内のデッドスポットでつながる強さをアピールしながら、お客様のLTE端末で3Gのサインが出ないように、もっとつぶしていく。ラインナップもひと味違った製品を楽しんでいただけると期待している。

――LTEエリアの実人口カバー率が0.1%上がるとユーザーの体感は変わるのか。

 県庁所在地型のエリアカバーは比較的簡単だが、実人口カバーは非常に大変だ。日本国内全てをカバーするということなので、0.1%を広げることが90%を超えたあたりからとても厳しくなる。当社は昨年の11月の98.6%から今年の1月までに98.8%まで広げてきた。体感としては、例えば田舎と言われる地域を廻っていただくとわかると思う。いま残っている地域は郊外どころではなく、「え、ここですか?」と驚かれるような場所。人が住んでいない地域にかなり近いレベル。

――今回特徴の際だった商品を多く投入する狙いは何か。

 通信キャリア3社のサービスや製品が横並びではないかという声を、最近多くいただいていた。お客様は色々な側面で事業者を比較するものだが、それぞれの製品についてひと味違う「auらしさ」をアピールしていきたいと考えた。

――とても高性能な端末が揃っているが、店頭の価格競争で安く売られている現状がある。ハイスペック機種が売りにくい状況にあると思うが、キャンペーンなど打開策はあるのか。

 年末年始のキャッシュバック商戦が終わって、これからは学生や新生活を対象とした学割シーズンになる。当社として色々な違いを訴求できる商戦になって欲しいと思っているが、何分競争が激しいので、適切なキャッシュバックも打ちながら頑張りたい。

――4月に消費増税が控えているが、3月までに駆け込み需要があると思うか。

 3月は私たち業界の中では学割シーズンであり、毎年のようにピークが来る時。元もと需要が高いシーズンなので、これより消費増税でさらに高まるとは、私個人としては考えていない。

――ファブレットが一般ユーザーにどの程度普及すると考えている。

 本音をいうと大画面スマートフォンは日本人に向いていないのではと、去年の春夏頃までは私も思っていた。ところが売上の数値が好調であることが見えてきたので、もう一段大きなファブレットが受け入れられるという手応えを得てきた。大画面が着実に伸びているし、それは少しずつ確信に近づいていると思う。チャレンジすることを“auらしさ”にしていきたい。

――タブレットが売れ始めたきっかけは何だったのか。

 データシェアのサービスを昨年秋に始めてから、段々と販売が増えてきた。日本はタブレット後進国だと考えていたのだが、ネットワークに接続がしやすくなって、色々な方が楽しみ方を発見する人が増えてきた。やっとタブレット、ファブレットの時代になってきたと思っている。

――タブレットのデータ契約状況はどうか。

 データシェアの2台目として使われる方が多いが、1台目のスマートフォンに大型の端末を選ばれる方も増えている。スマホに飽きてきた、少し違うものを選びたいという人も増えている。ビジネスの安定性を考えてくとどうしても最大公約数的なものを選びがちになってしまうが、私たちはそういう差別化を求めるお客様のニーズにも応える必要があると考えている。

――データシェア割りみたいなものがファブレットでもできれば良いのでは。

 そこはもう少し様子をみながら検討していきたい。

――あくまで1台目のスマートフォンとしてファブレットを推していく考えか。

 そう考えている。

《山本 敦》

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