NTT、世界最大規模の量子コンピュータを実現する新手法を確立
エンタープライズ
ハードウェア
注目記事
-
【デスクツアー】真似したい自宅デスク環境一挙公開!
-
NTT、光子を用いた量子コンピュータの鍵となる「量子バッファ」を世界初実現
-
NTTとNII、量子コンピュータを理論的に統合評価する方法を世界で初めて確立

量子コンピュータ実現への最大の課題としては、量子ビットのサイズ拡張性とエラーの低減にあるとされている。この課題を解決する方法として、周期的に1個ずつの原子を閉じ込めることが可能な「光格子」の応用が注目されている。光格子中の原子は集積性や均一性が優れている一方、人為的な制御性が困難な面があり、量子計算に求められるような“大規模量子もつれ状態”を、高精度かつ高速に作る方法は見つかっていなかった。
今回、NTT物性科学基礎研究所およびNTTセキュアプラットフォーム研究所は、光格子中に束縛された約100万個の原子に対して、高精度(理想的なもつれ生成に対して99%以上の一致度合い)かつ高速(1ms以下)に、“大規模量子もつれ状態”を作る手法を世界で初めて確立。本成果により、100万ビット規模の量子計算が実現できる可能性が高まった。
今後は、具体的な実験装置や実施条件などの検討を進め、今後5年以内に1万ビット程度の測定型量子コンピュータが実現できるよう研究開発に取り組む方針だ。
《冨岡晶》
特集
この記事の写真
/
関連ニュース
-
NTT、光子を用いた量子コンピュータの鍵となる「量子バッファ」を世界初実現
エンタープライズ -
NTTとNII、量子コンピュータを理論的に統合評価する方法を世界で初めて確立
エンタープライズ -
NICT、“量子通信”を長距離化する新しい中継増幅技術の実証に成功
ブロードバンド -
NTTと東北大、磁場を使わず電子スピンの向きを変えることに世界初成功……量子コンピュータに活用
ブロードバンド -
原子を使った“世界最小の映画”!……IBMが製作、ギネス世界記録に認定[動画]
ブロードバンド -
World Wide Webが20周年……CERN、最古のWebページを復元
ブロードバンド -
【春休み】科学フェスタ「光の速さを測る大実験!」など
エンタープライズ -
京大とNTT、極低温の原子気体を用いて物質の新しい量子状態を作り出すことに成功
エンタープライズ