桜の開花はどうやって予想する? どの木に何輪咲いたら開花なの? 2ページ目 | RBB TODAY

桜の開花はどうやって予想する? どの木に何輪咲いたら開花なの?

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桜(2013年)
桜(2013年) 全 4 枚
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 桜は、樹齢や生育環境によって、同じエリア内でも開花日は一本一本違う。ウェザーニューズでは各エリアの開花日について、開花日決定の対象となるような桜の木の選定はせずに、エリア全体の桜を対象とする。そのため、対象となる範囲が広く、桜の木が多いエリアの開花日に関しては、開花のピークを迎 える期間として発表する。

 ちなみに気象庁における開花日は、標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日をいう。

◆ウェザーニューズの桜開花予想の手法

 ウェザーニューズでは、今シーズンの桜の開花予想にあたり、以下の4つの視点:(1)サポーターリポートの分析、(2)近年の統計データを分析、(3)最新の気象データをもとに開花に影響する気温の推移と開花傾向を算出、(4)全国700ヵ所の桜の名所への取材データで分析し、開花予想を発表している。

(1)サポーターリポートの分析

 ウェザーニューズでは、全国各地の一般の人(サポーター)が1人1本お気に入りの「マイ桜」を登録し、桜の“つぼみ”から“開花”“満開”“葉桜”になるまでの過程を観察する「さくらプロジェクト」を、2004年より毎年実施している。これまで9063本(現在も登録受付中)の「マイ桜」が登録され、定点での観察結果が日々ウェザーニューズに届いているという。過去10年で180万通以上もの開花情報が蓄積されている。

 開花傾向の発表は、これら蓄積された写真などの観察データを、地点ごとに細分化、分析し、ピンポイントに算出して行なう。今後発表する予測に関しても、全国から刻々とリポートされる開花やつぼみの実況を反映していく。

(2)近年の統計データを分析

 桜の開花傾向を算出する際、過去の統計データは分析の基本データとなる。このような場合、通常は過去 30~50年程度の長期間のデータを使用するが、昨今の平均気温の上昇傾向により、長期の統計データでは、正確な開花傾向の算出が難しくなってきたという。ウェザーニューズでは開花傾向の算出にあたり、気温が上昇傾向にある過去20年の統計データを基本としている。また近年の急激な変化を把握するため、過去5年、過去10年の統計データを応用分析している。

 また、より精度の高い開花予想が出来るよう、全国 3000ヵ所に設置している気象観測機「ソラテナ」の気象データを取り入れている。

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《高木啓》

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