4月1日から利用料金がよりお得に……OCNモバイルONEの格安SIMカードを使ってみた
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■休眠中のAndroidスマホをもう一度活用したい
「MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)」とは、ドコモなどの移動通信事業者(MNO)が保有する通信設備や移動通信サービスを借用して、携帯電話などに向けた無線データ通信サービスを提供している事業者のことを指す。ちなみに日本国内の主要MVNOのほとんどはドコモの回線を利用してサービスを提供しているのが現状だ。
筆者は今回、iPhone 5cを入手する以前に使用していたソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia acro HD SO-03D」を、MVNOのSIMカードを使って復活させてみようと考えた。元もと気に入っていた端末だったが、「世の中LTEだし」ということで買い換えてみた。iOS端末に馴染みがないわけではないが、やはりLINEやTwitterなど、アンドロイド版の使い勝手にすっかりと馴染んでしまっていたこともあり、iPhone 5sに換えてからどことなく違和感を感じていたのも確かだった。
休眠中のAndroidスマホを普通にドコモショップに持ち込むと、基本使用料金が4,000円近いベーシックプランの通話料金に、インターネットを使うならSPモードの契約と5,000円以上のデータ通信プランなどに入り直すことになり、月額1万円近い出費が必要になる。割引プランを利用するためにはやはり2年契約にしなければならず、途中で使うのをやめてしまうとしっかり解約金も発生するので、これではぜんぜん財布に優しくない。データ通信だけ気軽に安く使いたいならMVNOの提供するSIMカードと無線データ通信サービスを利用する方が断然お得なようだ。
通常日本で販売されている携帯電話やスマートフォンの場合、特定キャリアのSIMカード以外でその端末が利用できないよう、電話機側にSIMロックと呼ばれる制限がかけられている。しかし、現在市場に出ている格安SIMはいずれもドコモのMVNOであり、ドコモの端末であればSIMカードを差し替えるだけでそのまま使用することができる。
復活させたAndroidスマホをどんなことに活用したいのか、そのためにはどのSIMカードを選べばよいのか、じっくりと検討してから事を進めることにした。
■どのMVNOのSIMカードを選ぶか?
2014年1月末時点で格安SIMカードのサービスを提供しているMVNOを調べてみると、OCNやNTTぷらら、BIGLOBEなどインターネットサービスプロバイダ系のものを中心に数も種類も豊富に存在している。筆者の場合は、通話のメインはあくまでiPhoneを使うつもりなので、LINEやTwitter、Webブラウジングを使い慣れたAndroidスマホでやれたら便利かも、という程度なので、通信速度や通信容量については余り欲を張るつもりもないのだが、どうせならそこそこ通信品質が良くて、月々のランニングコストが安く抑えられるサービスを選びたいと考えた。
いくつかの条件で絞ってみたところ、NTTコミュニケーションズの「OCNモバイルONE」が自分の用途に最もフィットしているように思い、こちらを試してみることにした。
OCNモバイルONEは最大通信速度が下り最大150Mbpsと、速さは申し分ない。通信容量が異なる4つのコースから選べて、その内訳は2GB/月、1GB/月、60MB/日、30MB/日が基本。1ヶ月で7GB使えるコースもあるが、最大通信速度が下り500kbpsと低くなってしまう。
もちろん通信速度は端末のスペックによる。下り最大150Mbpsが出せるのは、LTEカテゴリー4に対応した機種だけであり、ドコモのスマホであれば2013年冬モデル以降の殆どの機種が対応している。私が利用しようとしている「Xperia acro HD SO-03D」はLTE非対応機種であるから、下り14Mbps/上り5.7Mbpsが最大通信速度となる。
なお、OCNでは4月1日から「OCNモバイルONE」サービスの月額基本料値下げ、通信容量アップを実施する。これまで934円(税抜)の月額利用料金だった30MB/日コースは、50MB/日コースに改められ、月額料金も900円(税抜)とお得になった。他の基本コースについては60MB/日コースが80MB/日コースに通信容量をアップ。価格も1,410円(税抜)から1,380円(税抜)に値下げされる。同様に1GB・2GB/月コース、通信速度が500kbpsの7GB/月コースは通信容量はそのままに月額料金の値下げを実施する。パッケージ費用は3,000円(税抜)で、初月利用料が無料なのがうれしい。
30MB/日や60MB/日のコースなら速度制限の条件を1日ごとにリセットしてくれるので、ずぼらな自分にはちょうど良いのではと思う。月々のランニングコストもSMS機能を付けて1,020円(税抜)でまかなえるコストパフォーマンスの良さも魅力だ。
パッケージは通常版のほか、SMS機能付、050プラスのセットのものから選べる。SIMカードの購入はアマゾンや楽天、Yahoo! JAPANショッピングなどオンラインストアでも購入できるし、ヨドバシカメラ、ケーズデンキ、エディオン、ドスパラの実店舗で扱っているところもある。購入後、SIMカードの利用登録をすれば使えるようになる。
筆者は今回、ヨドバシカメラ・マルチメディアAkibaでOCNモバイルONEのSIMカードが販売されていたので、店員に用途も伝えながらじっくりと話を聞いて、アドバイスもしてもらえたので、最終的にヨドバシカメラを信頼して購入することにした。ちなみにOCNでは昨年末からプリペイドのSIMカードも全国のローソンで販売を開始している。
SIMカードを購入する前に、自分が持っている端末で使える「SIMカードの種類」を必ず確認しておきたい。SIMカードのサイズには標準/micro/nanoの3種類がある。筆者のXperia acro HDで使えるのは標準サイズのSIMカードだ。「OCNモバイルONE」のオフィシャルサイトでは、同社の通信サービスに対応する端末の機種がメーカーごとにリスト化されていて、SIMカードのサイズも手軽に確認できるようになっているので便利だ。
なお、リストを一望するとOCNのSIMカードが利用できる端末はNTTドコモ、イー・モバイルのものがほとんどで、あとはGoogle NexusシリーズやiPhoneなどの海外メーカーのグローバルモデルが中心だ。NTTドコモの回線を使用するMVNOのSIMカードは、auの端末では通信方式が異なる上にSIMロックが解除できないため使えず、ソフトバンクの場合はSIMロックの解除機能に対応している一部機種でしか使うことができないようだ。OCNのサポートにも問い合わせてみたところ、今のところ動作確認ができている端末はほぼドコモかイー・モバイルのもので、他社については確認ができていない状況だという回答だった。
《山本 敦》
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