【Build 2014】コルタナは基調講演でどんな会話をしていたか | RBB TODAY

【Build 2014】コルタナは基調講演でどんな会話をしていたか

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コルタナのイメージモデル
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 Build 2014の基調講演はWindows Phoneのプレゼンテーションから始まった。その機能のうち多くの時間を割いて紹介していたのはパーソナル音声認識ガイドアプリである「コルタナ」だ。

 基調講演では、マイクロソフト オペレーティングシステムグループ CVP Joe Belfiore氏がWindows Phoneの新しい機能とコルタナについてのデモを披露していた。コルタナは、iPhoneでいえばSiriに相当するアプリケーションだ。Windowsアプリなので、検索エンジンはBingをベースにしているが、プレゼンで強調していたのは「真のパーソナルデジタルアシスタント」という点だ。

 単に検索するだけでなく、質問者の嗜好や履歴、許可をすればメールの内容などライフログデータを駆使し、さまざまなリマインドやレコメンド、スケジュール管理、アプリ起動、電話・スカイプの発信などを支援してくれるという。また、この学習機能を支援するため、コルタナには「Cortana's Notebook」という機能がある。これは文字通りコルタナが学習内容を記録するメモ帳のようなものだ。Notebookは、ユーザーの興味、リマインドメモ、家族や友人の情報、位置や場所に関する情報、割り込まないほうがいい時間(そのオーバーライド条件)といった情報を管理する。Notebookは、ユーザーが内容をチェックしたり書き換えたりも可能となっている。

 さて、基調講演では当然、プレゼンターであるBelfiore氏とコルタナの会話ややりとりのデモが行われた。最初の質問は「コルタナって名前は好き?」という質問だ。これに対しコルタナは「コルタナ? 気に入ってます。『マイクロソフト パーソナルアシスタント Ver.1 サービスパック2 2014』なんて名前よりよっぽど」(コルタナのデフォルト音声は女性の声)と答え聴衆の笑い誘っていた。

 予定表とリンクした質問(土曜日の予定はどうなっている?)には、「土曜は10時からアレックスのサッカー練習、11時からサッカーの試合、そして映画公開までに「Games of Thrones」を全巻読破」と答えていた。最後の予定は、カレンダーからの情報ではなく、リマインド情報かToDo情報を利用しているものと思われる。

 レストランの予約デモも行われた。パロアルト周辺のメキシコ料理の店を検索し、予約可能な店をピックアップさせる。ここまではいまや普通の機能ともいえるが、予約をするのにレストラン名ではなく「2番目のやつを予約してくれ」とコルタナに命令していた。コルタナの音声認識は、会話形式で処理をこなせるように工夫されているようだ。他にも「昨日のマリナーズはどうだった?」「バナナのカロリーは?」などにもちゃんと答えを検索していた。

 ラスベガスの天気を聞いたときは、華氏表示の気温を「摂氏だと何度?」という質問をしていた。華氏ー摂氏の変換はちゃんと換算していたが、「絶対温度では何度?」という質問はうまく認識していなかった。

 動画を見るとわかるが、先ほどの予定表を調べるデモの回答は、予定表の登録データを読み上げるような発音だった。コルタナの音声は、登録された単語(検索語やカレンダーのデータなど)を組み合わせているパターンと登録されたフレーズを組み合わせているパターンがあるようだ。そして、質問内容によっては回答が用意されているものもあるのだろう。「次のHaloのストーリーは?」という質問には「あなたは、その情報にアクセスできる基準を満たしていません」(会場からは笑い)。この回答の音声はかなりなめらかだったので、この質問に対してあらかじめ用意されていたものとも思われるが、質問の類型によって用意されていたものかもしれない。

 他にもHulu、Skype、Facebookなどアプリを起動したり情報をリンクさせたりしたデモも行われた。演出されたものとはいえ、使ってみたくなるアプリといえるだろう。ただし、日本語の場合、どこまで日常会話形式に対応できるか気になるところだ。

《中尾真二》

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