スマホ最適化の必要性……富士通とジャストシステムが共同開発 2ページ目 | RBB TODAY

スマホ最適化の必要性……富士通とジャストシステムが共同開発

ブロードバンド テクノロジー
高田克美氏(向かって左)と田食雅行氏
高田克美氏(向かって左)と田食雅行氏 全 8 枚
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 続いて、Super ATOK ULTIASの詳細について、ジャストシステム CPS事業部長 田食雅行氏が登壇して説明した。はじめに、1982年に誕生した日本語変換システム「ATOK」の歩みを紹介。ATOKはこれまで、時代の流れとともに、AI変換機能、推測変換、話し言葉、方言対応モードなど、さまざまな機能を追加してきた。ATOKを開発するにあたり、“思考を寸断させず、スムーズに「読み」を「かな」「漢字」に適切に「変換」すること”を、日本語入力に大切なことと考えているという。

 田食氏はSuper ATOK ULTIASを作る上で、(1)高品質な変換システム、(2)単語の大幅増強、(3)利用シーンにあわせた連携機能、これら3つの機能を、いかに実現できるかということに着目し開発を進めてきたと語っている。

 「高品質な変換システム」では、文脈の流れを解析し、正しい変換を最優先候補として提示。例えば、「コンサートホールではピアノコンクールが行われている。各国のピアニストたちが熱演を繰り広げている。いよいよ次は最後の奏者だ。」という文章の場合、「そうしゃ」を変換するにあたって、「コンサートホール」「ピアノ」「ピアニスト」という言葉をATOKが解析して「奏者」を最優先候補として提示する。

 さらに、スマートフォンの片手フリック操作では、不安定な操作で入力ミスが多いことから、間違えた文字列から推測して、正しい言葉を選択肢の中に提示する。例えば「アクセスポイント」と入力しようとして、途中で「あくさすぽ」とミスしても、「アクセスポイント」が候補の中に提示され、再入力する手間が省ける。また、スペルがわからない英単語を入力できる、英語入力支援機能も搭載。例えば「図書館」と入力すると、変換候補に「library」が提示され、「コンフィデンシャル」と入力すると「confidential」と提示され、カタカナから英語への変換も簡単に行える。

 タイムリーなキーワードを自動的に受信する「ATOKキーワードExpress」は、ベストセラー、ヒットチャート、最新ニュースなどから話題の単語が追加されるので、若い人がLINEなどで友達と会話する際にも、スムーズに変換できる。

 アプリに合わせて辞書が自動で切り替わる機能では、地図アプリでは地名優先の変換、メールやSNSでは話し言葉優先、連絡帳では人名優先や地名優先といったように、それぞれのアプリの入力スペースにカーソルを持って行った場合、入力の際にストレスがないように、目的に応じて辞書が切り替わる。

 そして、Super ATOK ULTIASだけの住所入力支援として、地名の一部を入力すると、都道府県名・市町村名が入った住所に変換される。例えば、「東新橋」と入力すると、「東京都港区東新橋」と提示される。スマートフォンから何かを購入する際、送り先の住所を入力するというように、スマートフォンから住所を入力する頻度が増えているが、この機能があれば長い住所も非常に素早く入力できる。

 ジャストシステムの独自調査として、Twitterにある10個のつぶやきをランダムで抽出し、Super ATOK ULTIASと、それ以外の5機種のスマートフォンで入力を調べた。調べた内容は、10個のつぶやきを正しく入力するまでにかかったタッチ数と、候補表示をポイント化した操作数である。調査の結果、Super ATOK ULTIASが最も総操作ポイント数が少なく、効率よい文字入力を実現している。

 なお、「ULTIAS」という名前の由来は「Ultra Technogy of Imput method for Arrows」の略とのこと。

※高田氏の高はハシゴ高
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《浦和武蔵》

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