生きるヒントは実在の人物から学ぶ 映画になった3人
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
まず5月2日に発売された『くじけないで』。去年101歳で亡くなったおばあちゃん詩人、柴田トヨさんの半生をつづった映画だ。目を患ったことで人生を悲観していたとき、いつもは頼りにならない息子が「詩を書いてみたら」とアドバイス。詩をかくことが生きがいになりはじめ、周囲の人々までが、トヨの詩に励まされ、元気づけられていた。お年寄りながら明るい人生をスタートさせるその姿に、自分も負けてはいられないと思うはず。
6月3日に発売となるのは『スティーブ・ジョブズ』。タイトルになっている主人公は、2011年に亡くなったアップル社の創設者だ。自宅のガレージでアップル社を設立し、大ヒットを飛ばす。しかし周囲との軋轢に苦しみ、自分で大きくした会社から解雇を告げられてしまう。挫折を乗り越えて、再び返り咲くスティーブの精神力と向上心は、真似できるものではない。誰にも見えない未来を見据えていた彼の生涯を知れば、自分に喝をいれたい気持ちになるだろう。
そして6月11日に発売となる『セッションズ』。主人公は幼少以来、首から下が麻痺し、寝たきりのマーク・オブライエン。実在のジャーナリストで詩人だ。自分の境遇を悲観することなく、明るくユーモアに溢れる彼の姿には、同じ様に明るく前向きに生きたいと思わせる力がある。そんなマークもやっぱり男性。童貞喪失のために“サロゲート”とよばれるセックス・セラピストを雇う。セッションはセラピーであり感情移入はご法度のはずだが、にマークもセラピストもお互いにひきつけられてしまう。
5月病で気分が落ち込みやすいこの時期に、説得力のあるこれら3人の人生を覗いて、明日へのヒントをもらうのも、一種のセラピーかもしれない。
《高木啓》
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