【EDIX2014】教育用ハードウェア…進化が目覚ましい電子黒板
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出展ゾーンは、「教材・教育コンテンツ」「学校ECO化・節電」「学校向け災害対策」「eラーニングジャパン」「教育用ハードウェア」「学校用品・サービス」「特別支援教育」「学校業務支援」「学校向けセキュリティ」の9つに分けられる。
「教育用ハードウェアゾーン」では、電子黒板、タブレットPC、CALLシステム、パソコン、テレビ・モニター、プロジェクター、書画カメラ、プリンター・複合機、3Dプリンター・スキャナーなどが展示されていた。
各社が力を入れていたのは、教育の情報化には欠かせない電子黒板だ。ここ1、2年の電子黒板の進化は目覚ましい。電子黒板は、ホワイトボード一体型、テレビ型、ユニット型、電子黒板システム内蔵型プロジェクターの4タイプに分類され、それぞれに、メリット・デメリットがあるが、今年目立ったのは、電子黒板システム内蔵型プロジェクター(以下内蔵型)だ。
内蔵型なら、設置するだけで普通の黒板やホワイトボードが電子黒板として使える。また、テレビ型では大きくても60インチ前後の画面だが、内蔵型なら、90インチ以上の大画面で画像を一斉に見ることができる。またユニット型のように使用前に位置設定をすることなく授業を開始できるので、授業時間を有効に使える。
また、従来の電子黒板は、電子ペンでボードに文字や絵が描けるのが特徴であったが、センサーを搭載することにより、タッチパネルと同じように、指で投射面をタッチするだけでさまざまな操作ができるようになっている。
エプソンの一押しは、5世代目の内蔵型プロジェクター「EB-590WT」だ。教室の後方でも画面がはっきり見えるワイド約90インチ型の大画面、既存の黒板やホワイトボードとも併用できる。指タッチセンサーを採用し、タッチパネルと同様の操作が可能だ。書画カメラで教材を大写しするだけでも、視覚的にわかりやすい授業が簡単にできる。また、タブレット端末との連携機能があり、生徒の端末最大50台まで、教師用端末から、プロジェクターに最大4画面で表示することができる。
ガイアエデュケーションは、携帯型電子黒板では世界でNo.1シェアを誇るmimioの「電子黒板付きプロジェクター」を中心に、実物投影機、タブレット端末、デスク、チェアを備えた教室空間全体の提案をしている。デスクやチェアは、キャスター付きで、自由に動かすことができ、グループ学習、個別学習などさまざまな授業スタイルに瞬時に対応できる。
また、これから1人1台の情報端末(パソコン・タブレット)環境が普及していくと必要になるのが、これらの機器を管理する収納棚だ。同社では、1クラス分の端末を収納・保管し、充電もできるタブレットPC収納カートも提案している。
愛知県に本拠地をもつSakawaは、電子黒板の製造・販売・施工および、Smart Technologies社(カナダ)の電子黒板「SMART BOARD」の教育分野総代理店。「電子黒板の操作が複雑で覚えられない」というユーザーの声から、「みらいのこくばんプロジェクト」を立ち上げた。
このプロジェクトは、学校の先生たちの「こんな黒板があったらいいな」という声をHPやSNSで集め、そのアイデアを実際に形にするというもの。今回の展示では、参考商品として、スマートフォンで今撮ったばかりの写真をプロジェクターで黒板に投影する、音楽の五線譜やグラフのグリッド線を瞬時に黒板に表示する、などのアイデアが形になったものを見せてもらった。展示を見て触発された人は、ひらめいたアイデアを、帰りにブースの壁に落書きして行っていい。「英単語を書いたらネイティブの音声が黒板から流れてくる」などのアイデアが書かれていた。
《石井栄子》
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