【木暮祐一のモバイルウォッチ】第48回 Google Glass はブレイクするのか? Part1「開封の儀」
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■立派な箱を開けるとそこにGoogle Glassが鎮座
今回お借りしたGoogle Glassは、1,500ドル。渡航費も含めれば相当な価格である。その箱のふたを持ち上げると、パラフィン紙の内側にGoogle Glassが鎮座しているのが見える。興奮しながらパラフィン紙を剥がして行くと、中仕切りの上にさるげなくGoogle Glassが乗せられている。ついに本物のGoogle Glassに触れる感激の瞬間だ。(画像01)
Google Glassの各部の説明がGoogle Glassが載せられている箱の中仕切りに書いてある(画像02)。各部をクローズアップしていくと、レンズおよびカメラ部分のすぐ後ろの柄の上にCaptureというボタンが供えられている。これはカメラ機能のシャッターボタンとしての機能を果たす。後述するが、Google Glassは音声やウィンクなどのアクションで静止画や動画を撮影することができるが、とっさに何かのシーンを記録したければ、このCaptureボタンをブッシュすればすぐに撮影ができてしまう。(画像03)
もう少し耳に近いところに電源ボタンがある。その間に「Touch」という文字が見えるが、Google Glassの本体ともいうべき柄の太く長い部分がタッチパッドになっており、ここを指でなぞることで操作ができるようになっている。操作は極めてシンプルで、指でかるくたたけば「OK」、指で上から下になぞれば「キャンセル」「クリア」という操作になり、また指でタッチパッド部分を前後になぞることでメニューを左右に操作できる。
さらに耳に掛ける部分の後ろ側が膨らんでいるが、この部分の重みでGoogle Glassの掛け心地のバランスを取っているようだ。この耳掛けの後ろ部分に骨伝導スピーカーが仕込まれ、喧噪の中でも音を聞き取ることができる(画像04)。なお、ベータテスターからの意見で骨伝導スピーカーだけでは不満という声も多かったらしく、このモデルではMicro USBに接続できる専用モノラルイヤホンも付属している(画像05)。
■ディスプレイに投影される自然な表示に驚く
Google Glassは視界の前方に約25インチ相当のスクリーンが投影されるというコンセプトのようだが、自分の視界の中に自然にデジタルな情報が投影されるように見える。断面約1cm四方程度のプリズムの中にハーフミラーが埋め込まれており、Google Glass本体から照射された映像が視界に表示される。アームの角度は微調整でき、人によって異なる見え方に合わせられるようになっている。表示される映像は周囲の明るさに対して自動的に調整されているのだろう。暗い屋内でも、逆に晴天の屋外でも、必要な情報がしっかり読み取れた。
Google Glassの掛け方にもよるが、本来の生活活動上の視界をさえぎることなく、必要なときに視界の中にデジタル情報を提示してくれる、そんなデバイスだ。これまでも多数のヘッドマウント型ディスプレイを試してきたが、これほど装着に違和感が無く、また自然な形で空間に情報が表示されるデバイスはGoogle Glassが唯一だろう。また、Google Glass自体のデザインがおしゃれとまでは言えないにしても、周囲の人たちに違和感を持たせないスタイルに仕上がっていることは特筆すべき点だ。
これまでに市販されているヘッドマウント型ディスプレイは、それ自体が異様さをかもし出す形状だったり、少なくとも「何か特別なモノ」を装着している雰囲気にならざるを得なかった。それらを装着して歩いていると、必ずすれ違う人たちの視線を感じざるを得なかった。しかしながら、Google Glassを装着して街中を歩いてみると、驚いたことにすれ違う大半の人たちはGoogle Glassを装着していることに気づくことなく、したがって視線を感じることなく過ごすことができた。
Google Glass正面にはカメラが装着されており、スペック表によれば500万画素、動画は720pに対応となっている。カメラはかなり広角で撮影できる印象である。
Google Glass自体は、Wi-FiとBluetoothによる通信機能が備えられているが、モバイルネットワークの通信機能は無い。あくまでスマートフォンとペアリングさせ、必要なときに最適な通知やメッセージが表示されたり、Google Glassに装着されたカメラやセンサー類から情報を取得し、スマートフォンを通じてクラウドに情報を収集するツールである。また、骨伝導スピーカーとマイクも装着されているので、Bluetoothヘッドセット代わりに、スマートフォンを通じた音声通話をハンズフリーで行うこともできる。わが国ではあまりBluetoothヘッドセットを使うユーザーを見かけないが、Google GlassはともすればBluetoothヘッドセットがさらに多機能に発展したものと考えてもよさそうだ。
《木暮祐一》
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