「南アルプス」が、ユネスコエコパークに登録決定
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「ユネスコエコパーク」(Biosphere Reserves)は、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的に、1976年にユネスコが開始した事業。同じユネスコが登録する「世界自然遺産」が、手つかずの自然をそのまま守り続けるのに対し、「ユネスコエコパーク」は、世界自然遺産より歴史が古く、“地域の自然と文化を守りながら地域社会の発展を目指す”“保全と利用の調和を目指す”ものだという。
日本国内では、1980年に「志賀高原」「白山」「大台ヶ原・大峰山」「屋久島」「綾」が登録されている。今回の「南アルプス」「只見」を併せると国内では7か所となる。世界では、エベレスト、ロッキーマウンテン国立公園、ハワイ諸島、アマゾン熱帯雨林、ガラパゴス諸島など、117か国・621地域が登録されている。
「南アルプス」は3,000m峰が連なる急峻な山岳環境と世界有数の天然水資源により、多数の固有種が多く生息・生育している地域だ。富士川水系、大井川水系および天竜川水系の流域ごとに、古来より固有の文化圏が形成され、伝統的な習慣・食文化・民俗芸能も継承されている。
「南アルプス」がユネスコエコパークに登録されることにより、国内外の観光客の増加、3県10市町村にわたる「南アルプス」の地域間交流、その他さまざまな取り組みが期待されるという。なお今回、「只見」(福島県)も地域が拡大されている。
《冨岡晶》
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