【ケーブルコンベンション2014】全方位パノラマ映像のリアルタイム放送も視野に
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「全方位パノラマ映像による次世代コンテンツ」もそのひとつ。全方位パノラマ映像を作成するには、GoProの小型カメラを利用した六面体カメラで撮影し、各映像を正距円筒図法によって上下左右360度に合成する。ここで課題になるのが、ケーブルTVなどの放送時に、パノラマ映像をリアルタイムで合成できるかどうかということだろう。
パナソニックの担当者によれば、現在でも15fpsのリアルタイム変換が可能とのこと。さらに30fpsまでの変換技術にも目処がついているそうだ。あとはどのくらい市場ニーズがあるか、ということらしい。もし利用者が多ければ、ケーブルTVのセットトップボックスからHMD(ヘッドマウントディスプレイ)までの一貫したソリューションを提供することも視野に入れているそうだ。
新製品のザッピングポータルも便利なサービスだ。これは2Kテレビの中で、あらかじめ登録した番組や機能などを事業者が6×6マスに設定し、視聴者が放映番組を分かりやすく選局できるものだ。特にケーブルテレビでは多チャンネル化が進んでいるため、一覧で番組が並べられると、ユーザーも番組を選局しやすくなる。インタフェースはJavaでつくられており、RFとIPの通信をうまく融合させたサービスだといえる。本サービスでは、ケーブルテレビの地域性を活かし、地元情報などを簡単にアクセスできる仕組みを構築することも可能だ。
また、4Kテレビに12×12マスで分割することで、144chですべてのCS番組をザッピング表示するデモも行われていた。これだけ番組が一堂に表示されると壮観なのだが、選局する側は逆に迷ってしまうかもしれない。
一方、このザッピングポータルでは、視聴者のみならず、ビジネス側にメリットがある広告表示も実現できる。その仕組みとして「ターゲティング広告配信システム」についても参考出品していた。インターネットではかなり広く利用されるようになったターゲティング広告だが、ケーブルテレビユーザーの場合はさらに応用も広がる。ユーザーの番組視聴履歴から、地域に密着した嗜好にあったターゲット広告を配信し、質の高い宣伝効果が得られるからだ。これはケーブルテレビ事業者の収益改善にも貢献するだろう。
《井上猛雄》
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