復活した「女川うみねこマラソン」……子どもたちが走れる環境を
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「女川うみねこキッズランナー」と名づけられた小学生限定「女川うみねこマラソン」は、女川町生涯学習課や女川町立女川小学校が主管となって実施し、民間企業のアメリカンホーム医療・損害保険が協賛者として運営などをサポートした。
小学生限定で開催された経緯のひとつに、子どもたちの発育影響がある。東北学院大学の鈴木宏哉准教授などによると、被災地では子どもたちが自由に走り回れる環境が整わず、運動不足や肥満が健全な発育に悪影響をおよぼしているという。
「女川うみねこキッズランナー」当日は、アメリカンホームの社員ボランティア18人が、大会の運営を手伝ったほか、観客へ配布する応援フラッグや開催に必要なツールを寄贈。子どもたちと彼らの元気な姿を応援する地域の人たちがいっしょになり4年ぶりの名物マラソンの復活を盛り上げた。
アメリカンホームは、病気・ケガ、災害などの困難に負けず「MAEMUKI(まえ向き)」に生きる人々を応援し、一般のランナーがたすきをつないで日本一周するプロジェクト『みんなのMAEMUKI駅伝』に取り組んでいる。
同プロジェクトでは、2012年が参加者人数1104名で5872kmを、2013年が1584名が8472kmをたすきとともにつないできた。3回目のことしは、5月14日に東京・六本木をスタートし、約9200kmを1900名のランナーたちとともにつなぎ、11月のゴール(東京)を目指して現在も各地を走っている。
この『みんなのMAEMUKI駅伝』プロジェクトは、「女川うみねこキッズランナー」の開催PRにも貢献した。同プロジェクトの駅伝メンバーが、女川エリアを通過する9月27日に、「みんなのMAEMUKI駅伝KID's Day」を実施。女川小学校の生徒や教員が、元サッカー日本代表・中山雅史氏とともに岩沼駅と勾当台公園の間(19.6km)をリレーし、名物マラソン復活の知らせを地域の人たちに届けた。
女川町立教育委員会の村上善司教育長は、4年ぶりのマラソン復活を迎え、「子どもたちの歓声が、復興工事の音をかき消してくれるような、すばらしい大会となった。これからもこうしたかたちで復興に取り組んでいきたい。支援いただいたみなさんに感謝している。今後は、中学校の部を復活させ、その後に一般の方や町民の方が入れるように、段階的に進めていかなければならないと考えている」と話していた。
《大野雅人》
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