ネット時代の商品番付から見る2014年の世相……楽天市場担当者に聞く
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今年の横綱は東「アナと雪の女王」、西「妖怪ウォッチ」と順当なランキングながら、「駆け込み需要(東:大関)」「レモンブーム(東:前頭)」「進化系レイングッズ(西:期待株)」など、ネットショップならではの項目もある。楽天では、2009年からヒット商品番付を発表しているが、どのようにしてランキングを決めているのか、その狙いは何か。楽天、楽天市場事業PR推進部広報グループの三浦美穂氏に話を聞きつつ、今年の世相を振り返ってみよう。
楽天のヒット商品番付は、社内の各部署選抜のエキスパートらが組織するプロジェクトチームの審査により決定しているが、選出の基準となるのは楽天市場での売れ行きデータだ。売上金額や個数だけでなく経年での伸び率や話題の新商品など、その年の秋ごろまでによく売れた商品やトレンドを反映した商品が選ばれている。売れ行きなどの集計期間は、2014年であれば1月1日から9月24日までとなっている。
ヒット商品番付を発表する狙いは「1億5000万もの商品が年間で1兆円以上取引されている楽天市場において、消費動向を振り返ることでその1年のトレンドに関する情報発信をするという狙いがまずあります」(三浦氏)とのことだ。トレンド情報は、消費者だけでなく店舗やマーケティング関係者にとっても販売戦略立案などの参考にもなっているという。
まず、東西横綱の「アナと雪の女王」と「妖怪ウォッチ」は説明するまでもないだろう。映画やテレビアニメのヒットにより、DVDや関連グッズの売り上げが伸びた。楽天市場で売れた商品には「アナ雪」のコスチュームもあるといい、これはハロウィンの仮装パーティーの影響もある(三浦氏)という。仮装の衣装などは、専門店を探したり足を運ぶより、通販のほうが複数の店舗を利用できるので揃えやすいのだろう。楽天市場ならではの動きといえる。
また、サッカーワールドカップ(サッカーの祭典:東大関)やフィギュアスケート、テニスなどスポーツ分野でも国際大会がいくつも話題になり、「若手アスリートの活躍」(西大関)が消費にも影響を及ぼしたようだ。ブラジル関連商品(コーヒーやボサノバ音楽)やテニス用品など、関連商品が売れたのも2014年の特徴だ。テニス用品では、子ども向けの用品やグッズに動きがあったという。錦織選手人気で、テニスを習いたいと思った子どもや、習わせたいと思った親が増えたと三浦氏は分析する。
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