角川ゲームスのアジア展開戦略……代表取締役社長 安田善巳氏
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安田氏は過去にテクモの代表取締役社長を努め、現在は角川ゲームスの代表取締役社長、フロム・ソフトウェアの会長を務めています。経営者としての面が強い安田氏ですが、ゲームの原案、企画、設計、製作も行っており、開発者としての一面も持ち合わせています。
角川ゲームスの現在の状況について、「角川ゲームス設立から5年経ち、業績は好調に推移しており、いまや角川グループの中でもトップクラスの優良企業になった」と語り、「当初の役割は角川グループの国内でのゲーム発売業務と、IPになれるゲームを制作することだった。現在は『LOLLIPOP CHAINSAW』や『KILLER IS DEAD』などのオリジナルのゲームIPを海外に向けて展開したい」と、今後の展望についても具体的に話しています。
角川ゲームスのオリジナルIPのアジア圏での売上は好調で、中文版は予想以上の売上が出ている現状に対しても、「アジア市場に対してはまだ模索中ではあるものの、かなり手応えを感じているため、もっと力を入れていきたい。台湾にはグループの子会社の中で最も業績が好調な台湾角川があり、市場の反応も良いため進出を台湾に決定した」と語っています。現在台湾ではコンシューマをメインで展開していますが、今後はコンシューマと並行してモバイルの展開を行うそうです。
『艦隊これくしょん』の誕生秘話にも触れ、「『艦これ』が生まれたきっかけは、ユーザーフレンドリーなソーシャルゲームを製作したかった。ユーザーが無課金でも気持ちよく遊べるゲームを開発したかった。」と、課金に頼らないゲームシステムに言及しました。また、「アジア進出をするのであれば、台湾の会社と一緒に製作を行い、ともに成長していくのが一番良い方法だと考えている。ただ儲ける、成功するだけでなく、何か別のものを勉強していきたいと思っている」と、今後のアジア圏の展開をリードするだけでなく、ともに学んで成長していく事を強調しました。
現在開発中のゲームは、既に台湾の開発会社と提携して製作しており、繁体字圏のみのリリース予定とのこと。また、『艦隊これくしょん』については、「残念ながらモバイル化の予定はない」などと述べています。
「自分自身、今後もゲームを作り続けたい。現在3つのプロジェクトがあり、全ての原作と世界観設定を担当している。ゲーム作りは一人でできるものではないし、周りには優秀なメンバーがいるので、自分も参加してもっと良いゲームを製作したい。」と製作者としての意気込みも。
最後に安田氏は、「経営者としてだけでなく、開発者としても引き継ぎの人材を育てていきたい」と、自ら育成にも力を入れる方針を示し、インタビューを終えました。
角川ゲームス社長の安田氏が台湾メディアのバハムートに語った、アジア展開の戦略とは
《編集部@INSIDE》
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