冬コミケ会場もサクサクつながる!ドコモの電波強化対策はここまで進化した
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■クアッドバンドLTEのサポート体制が大幅充実
4つのLTEバンドを使用するドコモでは、昨年度からそれぞれの周波数の特徴を活かした「クアッドバンドLTE」を展開。今年の秋からは20MHz幅の1.7GHz帯、および15MHz幅の1.5GHz帯の帯域全てをLTE専用とする「フルLTE」も前面に掲げながら高い品質をアピールしている。
今回の冬コミケでは会場に3台の移動基地局車(P-BTS)を配備。いずれもクアッドバンドLTEをフルサポートする車両を、西側ホールに1台、東側ホールに2台スタンバイさせ、来場者に快適なネットワークサービスを提供中だ。「車両はそれぞれ会場屋外のトラフィックを中心に効率よく吸収できるよう最適なポイントに配置しています。また会場の中はビックサイトに元々設置されている屋内基地局を有効に活用しています。コミケは来場者が特に多いイベントなので、屋内基地局の増設も進めてきましたが、西側の3~4ホールは今年の夏にクアッドバンド対応を完了しました。続いてこのほど東側の1~6ホールがクアッドバンド対応となり、さらにLTEネットワークの使いやすさが実感いただけると思います」と川地氏は胸を張る。
昨年の冬コミケで実施して以来、好評を博している「Wi-Fiサポーター」と呼ばれるアンテナを背負ったスタッフは今回も30~40人体制で配置され、公衆無線LAN「docomo Wi-Fi」の品質強化にも取り組んでいる。河村氏は「提供エリアはトラフィックを効果的に吸収できる場所・時間帯を分析して、さらに中継局を立てて全体のオフロードを図っています」と語る。結果として東西ホールを筆頭に、館内もWi-Fiエリアを広げながら高密度化ができているという手応えを河村氏は感じているようだ。
ビックサイトの展示ホール屋上には屋外用アクセスポイントも設置。バックホール回線を光対応として高速化を図るとともに、エリアカバーは100mほど離れた場所でもスループットが落ちないよう設計されている。これらのWi-Fi側の取り組みに加えてセルラー側のクアッドバンド対応を充実したことによって、「今冬のコミケではトラフィックが効果的に分散され、ネットワークをスムーズにご利用いただけます」と河村氏、川地氏は口を揃える。
昨年冬のコミケでは「そにアニ」スペシャルラッピング仕様の移動基地局車が会場に出動して話題をさらったが、今回は15年1月からテレビアニメの放送がスタートする「艦隊これくしょん-艦これ-」のイラストでラッピングされた車両が西側ホールの屋外駐車場にお目見えした。こちらの広大な駐車場は例年、館内への入場を待つ来場者が長い行列をつくる待機スペースにもなっているが、人気の「艦これ」仕様の車両に目をとめて写真に収めていく人々や、ドコモの移動基地局車であることを知って「ああ、だから今日はこんなに人がいてもサクサクつながるんだな」と納得した様子で語る来場者の姿もあった。
今回もコミケ会場のエリア品質を確認すべく、「RBB TODAY SPEED TEST」アプリとiPhone 6を使いながら来場者が多く集まる幾つかのポイントで速度調査を実施した。各所で3回ずつ行った計測結果の平均値をご紹介したい。
西側ホールの「艦これ」移動基地局車の付近では、下り52Mbps前後という高速スピードを叩き出す。上りも13Mbps前後を記録した。同じ場所でWi-Fiのスピードも図ってみたが、こちらも下りが30.61Mbps前後、上りが36.09Mbps前後と快調だった。これだけ人が集まる場所でこのスピードは驚異的だと言える。
東側ホールに配備されている移動基地局車の近くへ場所を移してLTEネットワークのスピードを計ってみたところ、下りが61.75Mbps前後、上りは24.37Mbps前後とこちらの場所でも安定したネットワークサービスが実現できていることがわかった。
このほかにも西側ホールからメインエントランスを抜けて東ホールに続く連絡路を移動しながら、いくつかのポイントで速度を計ってみても、安定して下り20Mbpsを超えるスピードが実現されていた。ドコモが継続的に強化を図ってきたコミケでのエリア対策が功を奏しているようだ。ドコモの担当者としてはノウハウを蓄積してきた感触は得ているのだろうか。「期間中50万人規模の来場者が集まるだけでなく、早朝には駅から開場待ちの長い列ができて、午後からはコスプレ特設会場が賑わったりと、時間帯によって密集のできる場所が変化するところがコミケならではです。当社ではこれまでの経験値を活かして、時間帯によって人が多く集まる場所にWi-Fiサポーターの配置を臨機応変に対応しています。ツイッターなどで来場者のご意見を拝見していると、以前よりも満足したとつぶやいている方々の数が増えている実感があります。もしも“つながりにくかった”と感じられることがあれば、ぜひその“場所”をつぶやいていただけると、私たちにとっても貴重なデータになります」(川地氏)
《山本 敦》
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