さまざまな作業がハンズフリーで実現可能に……富士通研が指輪型ウェアラブルデバイスを開発
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空中での手書き文字入力に関しては、2つのコアとなる処理技術を開発したという。空中で文字を書くときは、指だけでなく、作業中の体の動きまでノイズとして捉えてしまう。そこでモーションセンサの情報から手書きの運動成分のみを抽出し、その軌跡を使って文字を入力・認識できる技術を取り入れた。「正確な評価はこれからだが、作業現場でよく使われる数字入力の精度に関しては、95%以上の認識率が出た」(村瀬氏)と自信をみせる。
また紙に手書きする際は、ペンで一筆ずつ文字を書けるが、空中で文字を書く場合には一筆ごとの境界もなく、簡単にはいかない。一筆ずつボタンを操作すれば、線の境界を区別できるものの、それでは操作が煩雑になって使い物にならない。「そこで一筆書きとして、軌跡を認識するようにした。ただし一筆書きでは、文字の各部位のつながり方によって読みにくくなり、認識率が落ちてしまう。視認性や認識性を向上させるために、文字として不要な連結部分を自動的に認識し、軌跡データとして補正する機能も併せて開発した」(村瀬氏)という。
富士通研究所は、これから実証実験などを経て、本技術を2015年度中には実用化したい意向だ。主に巡回・設備での活用や、車両下に潜り込むメンテンナンスでの利用、あるいは高所での点検作業など、片手で作業しなければならない利用シーンを考えている。また最近のHMDにはカメラも搭載されているため、これを本機で操作して作業現場の写真を撮影し、その写真上に手書き情報を付加するといった使い方も提案していくという。
最後に村瀬氏は、この指輪型ウェアラブルデバイスを使って2つのデモを実施。まず始めのデモは手書き文字入力のデモだ。数字と漢字について、数メートル離れたところからジェスチャで文字を認識させ、もう1つのデモは、HMDのメニューを呼び出して、そこから数字入力でメニューの項目を選択するというもの。いずれのデモでもスムーズに文字の入力と認識できており、その精度の高さを発揮していた。
《井上猛雄》
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