ビジネスと社会貢献に寄与……良品計画・松井氏とCCC増田氏が受賞 | RBB TODAY

ビジネスと社会貢献に寄与……良品計画・松井氏とCCC増田氏が受賞

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『シーバスリーガル18年 ゴールドシグネチャー・アワード2015 Presented by GOETHE』授賞式の模様
『シーバスリーガル18年 ゴールドシグネチャー・アワード2015 Presented by GOETHE』授賞式の模様 全 3 枚
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 ペルノ・リカール・ジャパンが展開するスコッチウイスキー「シーバスリーガル」と、幻冬舎が発行する雑誌「GOETHE(ゲーテ)」は20日、『シーバスリーガル18年 ゴールドシグネチャー・アワード2015 Presented by GOETHE』の受賞者を発表した。

■『シーバスリーガル18年 ゴールドシグネチャー・アワード2015 Presented by GOETHE』とは

 本アワードは、本業のビジネスの成果を通して社会に活力を与えると同時に、社会貢献にも寄与したビジネスリーダーに贈られる賞だ。「シーバスリーガル」の創始者であるシーバス兄弟のように、“ビジネスを通して騎士道精神を体現する人”を毎年選出し表彰するもので、2011年にスタート。当初からシーバス アンバサダーで作家の村上龍氏が特別審査員を務め、2014年は、エイチ・アイ・エス 代表取締役会長/ハウステンボス 代表取締役社長の澤田秀雄氏、放送作家/脚本家の小山薫堂氏が受賞している。

 2015年は、審査員の選考により、「コーポレートバリュー デベロップメント部門」で良品計画 代表取締役会長兼執行役員の松井忠三氏が、「ビジネス イノベーション部門」でカルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役社長兼CEOの増田宗昭氏が選ばれた。

 松井氏については、社長就任当時の赤字状態からV字回復を果たし、昨年度はついに2,000億円を超える売り上げを達成。世界の食料問題の解決にも取り組み、「TABLE FOR TWOプログラム」を国内「Cafe&Meal MUJI」などに導入するなど、数多くの社会貢献活動に寄与した功績などを讃え、受賞となった。

 これについて、松井氏は「受賞経験がほとんどなく大変驚きました。受賞したとの連絡を受け、昨晩は自宅でシーバスリーガルを飲んで前祝いをしたほどです。社長に就任した2001年は38億円の赤字を抱えていましたが、社風を変える、見える化を図るなど、さまざまな仕組みを作り再建に努めてきました。その結果、現在、日本の企業のなかでは、世界で一番多くの国で事業を展開するまでに至りました。そのような取り組みを見ていてくださった方がいたことに驚き、そして大変うれしく思います」とのコメントを寄せている。

 一方増田氏は、「代官山 蔦屋書店」「湘南T-SITE」など、ネット社会のなかに新しい書店、商業施設のあり方を提案。人生を深く愉しむ文化と、生活をさらに充実させる場所を提供し、世代を超えた文化的貢献や地方活性化に寄与した。土台であるTSUTAYAの事業でも、本の売上1100億円以上と日本最大の書店チェーンに発展させた他、災害復興の支援にTポイントを寄付できるシステムを運用するなど、社会貢献活動の場も広げている。これらの功績により、受賞となったという。

 増田氏は「松井氏と同じく、何かの賞を受賞するのは初めてなので、とても緊張すると同時に大変喜んでいます。前職の退職金を基に蔦屋1号店を始めましたが、僕が最初にやろうと思ったのは企画を売る会社でした。世界一の企画会社になろうと、30数年、そのビジョンを掲げてやってきましたが、企画を売る仕事というのが理解されにくいのが現状でした。しかし、今回『ビジネス イノベーション部門』での受賞という報を受け、ようやく企画するということが仕事として認められたのだと感じました」とのコメントを寄せている。

■作家の村上龍氏「本アワードにもっともふさわしい方々」

 また同日、グランドハイアット東京にて授賞式が開催され、特別審査員でシーバスアンバサダーである作家の村上龍氏による総評、トークセッションなどが行われた。シーバスリーガル現マスターブレンダーのコリン・スコット氏も、受賞者を祝福するべく、本アワード授賞式のために来日した。

 まず村上氏は「2011年にスタートし、5年目となる今回は、本アワードにもっともふさわしい方々が選ばれたように思い、うれしく思っています」と感想を述べ、「松井氏がカンブリア宮殿に出演された時、約2,000ページにも及ぶ『ムジグラム』というマニュアルがあることを知りました。このマニュアルは、大企業病に陥ってしまった、大企業ならではの悪しき慣習を立て直すためにつくられ、従業員や販売員を縛るのではなく、社員の仕事を助けるため、各自の意見を反映しながら項目が増えていくというものでした。それまで、決められたことはきちんとやりながら、各担当者の判断に任せるという仕事の進め方をする企業を知らなかった私は、このことにとても感動しました」と、松井氏が受賞に至った背景を評した。

 増田氏についても「カルチュア・コンビニエンス・クラブは、出版や書籍、映像、音楽などさまざまな領域で革命を起こしたと思います。雨後の筍のようにあったレンタルビデオ業のなかで、カルチュア・コンビニエンス・クラブだけが、日本の文化をリードするようなポジションまで達したことは本当に革命的なことです。これは増田氏の緻密な戦略と実行力によって、成し得ることができたのだと思っています」と評価。

 さらに「両者に共通して言えることは、革命的なことを実行し、そして成し得た方であるということです。今回の受賞を、私自身とてもうれしく思います」と、総評を締めくくった。

 「シーバスリーガル」と「GOETHE(ゲーテ)」は、優秀な若き起業家やプロフェッショナルを発掘・支援する『シーバスブラザーズ・ヤングアントレプレナー基金 Supported by GOETHE』も同日開催。こちらは、低コストで環境負担の少ない土壌モニタリングセンサ「SenSprout(センスプラウト)」を開発した、東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授の川原圭博氏が受賞し、助成金1,000万円を授与されている。

 川原氏はこの受賞により、英国のシーバスブラザーズ社が主催する、優勝賞金最大100万ドルのアントレプレナー世界大会「THE VENTURE(ザ・ヴェンチャー)」へ日本代表としてチャレンジすることも決定。「THE VENTURE」は、アメリカ、シリコンバレーに世界16カ国の代表が集まり、2015年7月に開催される予定となっている。

《冨岡晶》

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