【木暮祐一のモバイルウォッチ】第71回 いよいよPepper販売開始!ソフトバンクのロボット戦略
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予約が一定数に達した時点で終了、受付数が多数の場合は抽選となり、3月中に申込手続等が済んだユーザーから順次手元に届くという。孫正義氏がPepperを初めて発表した際に、このロボットを198,000円で販売すると発言。実際に今回、ロボット本体は198,000円ではあったが、Pepperを本格的に利用するためには「Pepper基本プラン」(月額14,800円×36カ月)と、「Pepper保険パック」(9,800円×36カ月)の加入も必要となる。また契約時には携帯電話でいう契約事務手数料にあたる「ロボット手続き手数料」が9,800円かかる。総額にすると税別で1,093,400円だ。一括払いも可能なので消費税引き上げを見越せば一括払いのほうが若干オトクなのか。
もともと本体価格198,000円とされながらも、いざふたを開けてみたら付帯料金を加えたトータルの支払額では軽自動車が新車で購入できるぐらいの価格設定に「高い」という声も聞こえてこなくはない。これをどう見るか?
■これまでに無かった製品への対価として妥当
ロボットが一般家庭に必要なものなのかという疑問の声もある中、Pepperをはじめとした民生向けロボット事業へ本格的に舵をとりはじめたソフトバンク。
フランスのロボットメーカーであるアルデバランロボティクス社の子会社化をはじめとして、ロボットに関わる様々な戦略的子会社を発足させたり、買収に勤しんいる。ソフトバンクはこれまで「情報革命で人々の幸せに」という経営理念を掲げ、インターネットや通信に関わる様々な事業を展開してきたが、この「ロボット」も近未来の情報通信技術の応用に必要不可欠なものになるととらえているのだろう。しかも、現在ソフトバンクの屋台骨といえる通信事業は収益源としては莫大で、かつ安定しているものの、すでに固定・モバイルともに加入者は飽和状態にあり、今後大きく収益を伸ばすことができる事業とはいえない。こうした中で、次なるソフトバンクビジネスの核の一つとしてロボット事業に期待を込めているようだ。
人に寄り添い人の役に立つ人型のロボット、すなわちヒューマノイド・ロボットは、さかのぼれば1927年にドイツで製作されたSF映画の原点とされる『メトロポリス』ですでに描かれていた。わが国でも『鉄腕アトム』や『ドラえもん』のような親しみやすいロボットが広く親しまれていたが、いよいよこうしたSFの世界のモノが現実になろうとしている。
《木暮祐一》
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