西東京市連続放火事件の容疑者逮捕にみる防犯カメラのあり方
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事件の概要は、1月7日から28日にかけて、西武池袋線・保谷駅周辺の半径600mの範囲で車のバンパーなどが燃える不審火事件が発生。幸いにも怪我人はでなかったが、周辺住民は眠れぬ夜を過ごしたに違いない。
編集部が実際に事件現場周辺に訪れたところ、保谷駅周辺は小さな商店街と住宅街、さらには農地が混在するこじんまりとした都心に通う人のベッドタウンといった印象。駅周辺を歩くと、街頭防犯カメラは確認できなかったが、マンションや個人宅、商店などには随所に防犯カメラが設置されており、住民の防犯意識の高さをうかがわせる。
報道されている情報をもとに、いくつかの事件現場と容疑者宅周辺を歩いたが、通常の防犯カメラはもちろんのこと、夜間撮影を可能にする赤外線ライト付きの防犯カメラも複数発見できた。犯人が映っていたとされる防犯カメラは、報道で確認できた範囲では1ヵ所だけだったが、事件現場の1つである某マンションの駐車場へと向かう入り口にはしっかりと防犯カメラが設置されていて、敷地内に侵入する人間を絶えずチェックしていた。このことから、今回の犯人は、防犯カメラの存在をそれほど意識しておらず、ある意味で杜撰な犯行だったのかもしれない。
ただ、犯行が深夜から早朝にかけて行われたため、防犯カメラがとらえた画像が不鮮明だったことが予想され、警察が逮捕に至るまで時間を要したのは、その裏づけ捜査に時間を費やしたと推測できる。
今回のケースでは、犯人が防犯カメラをそれほど意識していなかったこと、そして町の随所に取り付けられた防犯カメラがしっかりと犯人の姿を映し出していたことが事件解決に導いたといえる。一方で犯人がそれほど防犯カメラを意識しなかった背景には、いわゆる「防犯カメラ設置中」といった看板やステッカーは防犯カメラに比べるとそれほど多くはなかったことが関係しているように思える。
警察が設置のアドバイスを行っているような街頭防犯カメラの導入事例を見ていくと、カメラの設置と同時に防犯カメラの存在を知らせる標識の設置を意識的に行っている。防犯カメラの犯罪抑止効果を高めるためにも、そうした何気ない工夫が今後は重要になってくるだろう。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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