成績優秀な中学生の半数が電子辞書を使ってる?……小中学生のデジタル学習に関する意識調査 | RBB TODAY

成績優秀な中学生の半数が電子辞書を使ってる?……小中学生のデジタル学習に関する意識調査

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“小・中学生の子どもたちの学習に、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの電子機器を利用していますか?”という質問への回答
“小・中学生の子どもたちの学習に、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの電子機器を利用していますか?”という質問への回答 全 6 枚
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 トレンド総研は18日、「小・中学生のデジタル学習」に関する実態調査の結果を発表した。この調査は楽天リサーチが、小中学生を子供に持つ母親500人を対象に行ったもの。このうち、子供が公立の学校に通っている人は250人、国立および私立の学校に通っている人は250人におよんだ。調査期間は3月11日から13日で、インターネット上でアンケート調査を行っている。

■デジタル学習の利用率は全体の68%

”小・中学生の子どもたちの学習に、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの電子機器を利用していますか?”という質問では、全体の68%が「利用している」と回答した。その内訳は小学校低学年が60%、小学校高学年が68%、中学生が77%となっている。また、“デジタル学習のメリットと感じること”という質問(複数回答)では、「効率的に調べ物ができる」が67%と最も多くの回答を集めた。

 そこで、“デジタル学習として具体的に行っていること”という質問をしたところ、「インターネット検索」(59%)、「電子辞書」(22%)、「タブレットで利用できる学習ソフト」(15%)がトップ3に選ばれている。なお、“子どもの成績が所属学級で上位25%に入る”という人の回答では、「電子辞書」の使用率が32%と、他の子どもとの間に顕著な差が見られた。このうち、中学生の回答では「電子辞書」の使用率が48%まで伸びており、成績を向上させる上で欠かせないアイテムとなっている。

 一方で、“子どもの学習は以前より大変なものになっていると感じる”という質問では、全体の81%が「はい」と回答。また、“小・中学生には、より効率的な学習方法が求められると感じる”という質問では90%が「はい」と回答しており、受験に向けて子供の学習の負担を抑えることを望んでいる母親が圧倒的多数を占めた。

 また、“小・中学生にとって、今後、デジタル学習が不可欠なものになると感じる”という質問では78%が、“子どものデジタル学習のために、親も協力しなければならない”という質問では84%が「はい」と回答している。しかしその一方で、「課金コンテンツや成人コンテンツへアクセスしてしまうのではないかと思う」(83%)、「ゲームなど、学習以外の目的で使用してしまうのではないかと思う」(77%)、「正確ではない情報も多いように感じる」(77%)というように、デジタル学習の問題点に不安を感じている母親も少なくないようだ。

■デジタル学習は情報の蓄積に有効

 日本初の塾ソムリエとして学習指導を行い、子供とのコミュニケーション術をアドバイスしている西村則康も、デジタル学習の問題点を指摘している。

「デジタル機器を用いた学習で最も気を付けなければいけないのは、“正しさ”が担保されていること。初めて見る情報によって、子供の第一印象が形成されるので、その内容には特に気を付けるべきでしょう。このため、例えばきちんとした機関が発行しているなど、正確性と客観性が担保されている情報のみにアクセスできる環境を用意する必要があります」

 更に、子供達が利用するデジタル機器のセキュリティについても、西村氏は言及している。

「有料コンテンツや成人コンテンツなど、デジタル機器からは子どもに有害な情報もアクセスできます。子どもは面白いと思ったことは何にでも興味を持ちます。だからこそ、子どもたちが触れる情報が適切なものであるように、大人がしっかりと管理してあげる必要があるでしょう」

 では、効率的にデジタル学習を行うにはどうすればいいのだろうか? その最も有効な手段となるのが、“知識を積み重ねるフェーズ”なのだと西村氏は語っている。

「小中学生は集中力を維持できないため、オンライン学習は、辞書や図鑑など、従来の紙とは異なる価値の情報を提供することに利用すべきでしょう。デジタル学習では音声や映像により、視覚や聴覚といった五感に訴える学習が可能となります。英語学習においては、単語の意味を調べるのと同時に、ネイティブの発音をチェック。また、リアルな星の動きを知るために、映像コンテンツを利用することも良いでしょう」

 その上で、子供の成長や習熟度に合わせて、ふさわしい情報が得られるように、適切なツールを用意することも重要だという。

「小中学生が電子辞書を利用する際に重要になるのが横断的検索です。一つの情報を調べた際に、関連するその他の情報にも触れることで、子どもの知識は定着していきます。こうした知識のネットワークを形成するためにも、それに適した子ども向けの電子辞書を活用する必要があります」

 このようなデジタル学習を行うための環境は、親が用意することになる。その際には実際に試してみて、子供が楽しく、安全に使えるようなツールがそろっているのか判断することが大切だろう。特に、地方でなかなか塾などに通えない子供には、デジタル学習環境を整えることで、学習意欲や効率を向上させることができるかもしれない。

■子供の学習に向けた最新の電子辞書とは?

 また、電子辞書「EX-word」シリーズを手掛ける、カシオ計算機の高津英滋氏も、デジタル学習における電子辞書の有用性を指摘している。

「今の電子辞書は音声や画像を活用した様々なコンテンツを収録し、年代や利用目的、専門領域に合わせて様々なタイプの製品が展開されています。ドリル、漢検、英検など、子どもにとってニーズの高いコンテンツを上手に活用してもらえれば、学力と成績を向上させることができるでしょう」

 なお、電子辞書「EX-word」では、音声データを活用したコンテンツも充実しているという。

「NHKで放送された人気の英会話アニメ「リトル・チャロ」や、「NHKラジオ英語」、リズムに乗って英単語を覚える「キクタン」など、子どもたちが楽しく英語に触れられるコンテンツをそろえました。言語力を吸収しやすい小・中学生の時期に、継続的にネイティブ発音の英語に触れることにより、英語の発音や会話を自然と身につくことが期待できます」

 インターネットに接続するデジタル機器では、子供がふさわしくない情報に触れてしまう恐れがある。その点では、学習に余計なものを含まない電子辞書は、子供の知りたい気持ちに素早く応えるにはピッタリのガジェットと言えるだろう。

《丸田》

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