前作の『アウトレイジ』シリーズなど、北野監督の代表作に“ヤクザ”はつきもの。そして、最新作もそんな“ヤクザ”が主役……なのだが、今回は“元ヤクザ”のおじいちゃんたちが若者相手に大暴れ。前作とは打って変わって、北野武のコメディを詰め込んだ、軽快なテンポで笑って楽しめる作品となっている。
ストーリーは、引退した元ヤクザ・70歳の高橋龍三がある日、オレオレ詐欺に引っかかったことから始まる。そこから、元暴走族の京浜連合と因縁めいた関係になった龍三は、「若いヤツらに勝手な真似はさせられねぇ」と、昔の仲間に招集をかける。しかし、集まったのは、プルプルと震える手で拳銃を構えるジジイ、足下がおぼつかないジジイ、未だに特攻隊気分のジジイなど、7人のジジイたち。どうせ先は長くないのだからと盛り上がった龍三たちは勢いで「一龍会」を結成し、京浜連合のやることをことごとく邪魔しまくる。京浜連合のチンピラたちも、調子に乗り始めたジジイたちを疎ましく思うようになり、一龍会vs.京浜連合の対立は一大騒動へと発展する……というもの。
特別映像は、ジジイたちのキャラクター紹介が見どころ。藤竜也、近藤正臣、中尾彬ら超ベテラン俳優陣が演じるジジイたちの、個性豊かでどこかチャーミングな姿とともに、ジジイたちが大暴れのアクションシーンからドタバタまで、作品の魅力が収められている。
『龍三と七人の子分たち』は、4月25日全国ロードショー。