“画伯”田辺誠一、イラスト制作の原動力となったアート人生 「とにかく描くのが楽しい」 | RBB TODAY

“画伯”田辺誠一、イラスト制作の原動力となったアート人生 「とにかく描くのが楽しい」

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 独特なタッチのイラストが人気で“画伯”と称される俳優で映画監督の田辺誠一が25日、絵に対する思いをブログにつづった。

 子供時代は漫画のキャラクターなどを描いて遊ぶ少年だった辺。その後、中学生になると美術に興味を持ち、ゴッホなどの絵画を模写するようになり、区で表彰されるように。美術教師から美大への進学を薦められるほどだったそうで、「自分でも決して上手いとは思わないんですが(客観的に見ても)、何かエネルギーを感じて貰えたのかもしれません」と振り返った。

 しかし普通高校に進学し、ボート部に入部した田辺は絵のことを忘れて部活動に励み、高校3年の時にファッション雑誌『MEN'S NON-NO』のモデルに。一時は絵画と疎遠にもなったが、モデル活動を続ける中、ファッションや様々な芸術に触れるようになり、再び自分の楽しみとして絵を描くようになったという。「グラフィックも好きだったので、勝手に100本ノックと銘打って、シェーバーやドライヤー、飲料などの広告をいっぱい作って友達に見せたりしていました。他には小学生の頃から建築にも興味があったので、建築図面や建築模型を造ったりしていました」と、イラストだけでなく幅広いアートへの興味を明かした。

 23歳で俳優に転身。もともと将来は映像関係の仕事に就きたいと考えていた田辺は監督として映画制作を始め、初監督作品『dog-food』は1997年、ベルリン国際映画祭に正式招待となるなど高い評価を得た。アートの世界で評価され始め、さらに創作活動への意欲が旺盛になった。

 “画伯”とネット上で呼ばれるようになったのは2009年頃から。何気なく描いたイラストをTwitterで公開したところ、そのユルいタッチが話題となり、それが後にLINEスタンプとして大ヒットしたり、個展を開催するまでに至った。

 「未だに絵の技術がないことは自分でもうすうす気付いているのですが、とにかく描くのが楽しいんです」という田辺。「振り返ってみるとこの約35年間で、建築、映像、ファッション、絵画、食文化、アニメ、家具、商業デザイン、様々な分野から受け取った構図や線や色彩が自分の中で熟し、そして役者の仕事を通じてつちかった、何を伝えたいのか、どうやって伝えるのか、というエネルギーをプラスして今の絵の活動に集約されているのかなと思いました」と、様々なアートに触れてきた歩みを振り返った。

 田辺は最後に「絵は見て下さる方とのコミュニケーションが全てだと思っています。楽しいことがしたい、みんなに楽しい気持ちになってもらいたい。その思いや時代や時間を共有したい。見て下さる方、面白いと思って下さる方、好きになって下さる方、そういった方々に支えられて、自分なりに楽しく絵を描けているんだなあとあらためて思います。それがなによりの原動力です。感謝感謝です」との思いをつづり、ブログを結んだ。

《花》

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