auに続いてドコモ回線に対応した狙いとは……格安スマホ「mineo」が新サービスを展開
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国内初のau回線を利用したMVNOとして、14年6月にサービスをスタートしたmineoは、ネット上の手続きによるMNPの即時切替、端末とのセット販売やその修理保障サービスなどを展開してきた。5月時点での契約者数は約7万件。当初はデータ通信のみのプランが中心となっていたが、4月末時点では音声通話つきのプランの利用者が、全体の50%まで増加している。
こうした現状やSIMロック解除の義務化に合わせ、発表会に登壇した代表取締役社長の藤野隆雄氏は今回、mineoで今年9月にNTTドコモの回線を利用できる新たなSIMの提供をスタートすることを発表。国内初のマルチキャリアMVMOとしてサービスを展開し、キャリア間での通信方式の違いによるトラブルを解決していく狙いだ。
「SIMロックの解除が始まりますが、ユーザーの中にはメリットがあまり感じられないという人もいる。その理由の一つが通信方式の違いです。auの端末にドコモのSIMを挿しても通話ができない。あるいは、ドコモの端末にauのSIMを挿しても、一部のデータ通信回線が使えないことがある。でも、mineoなら自分の使いたい端末、好きな回線を自由に選べるようになります」(藤野氏)
9月時点ではNTTドコモかau、どちらかのSIMを選択することになるが、今後は「1枚のSIMを挿したままで、エリアや回線状況に応じて、最適なネットワークを自動で選択する仕組みも取り入れる予定。大規模災害のときにも有効なので、できるだけ早期に実現したい」(藤野氏)としている。
マルチキャリアへの対応に合わせ、mineoでは契約やプラン変更などを手軽にできるよう、7月には最低利用期間と解約精算金の撤廃を予定している。
「これまでは契約の翌月から12ヶ月以内に解約すると、9,500円の契約精算金がかかっていました。今後はサービスに興味を持った人が気軽に利用でき、もし不満があっても、すぐにサービスを解約できるようになります」(藤野氏)
これに加えて、9月には「パケットシェア」と「パケットギフト」を開始する予定。月々の余ったパケット容量についても、その受け渡しをより柔軟に対応していく。その他、法人向けについても、7月にはauプランを、今冬にはNTTドコモのプランを提供する。
同時に海外出張向けのプリペイドSIMの提供も開始され、10月には訪日外国人向けにもプリペイドSIMを提供。また、接客窓口についてもグランフロント大阪にアンテナショップをオープンするなど強化しており、オンライン上にもチャットを駆使したバーチャルショップをオープンするとしている。
《飛田九十九》
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