auに続いてドコモ回線に対応した狙いとは……格安スマホ「mineo」が新サービスを展開
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藤野氏:iPhone 6への対応は現在、原因を究明中です。auが悪いのか、アップルが悪いのか、どこに原因があるかがつかめ切れていないので、もう少し時間が欲しいです。ただ、NTTドコモのSIMはiPhone 6で利用できるので、マルチキャリア化によって問題を軽減できるとも考えています。
--- NTTドコモへの対応に踏み切ったのは、iOSの問題が決め手になったのか。
藤野氏:その一つではあります。
--- au回線のSIMがiOS 8非対応だった件について、ユーザーからはどのような反応があったのか。
藤野氏:iPhone 6が使えないと分かった段階で、かなりの声がありました。契約者数が当初の計画を下回ったことについて、相当な要因になっていると思われます。
--- iPhone 6が使えないということで、1年間が過ぎた時点でmineoを辞めようと考えていたユーザーもいると思います。今回のNTTドコモ対応は、そういう人をつなぎとめる狙いもあるのか。
藤野氏:もちろんユーザーには長く使っていただきたいので、そういう点もあります。ただ、契約期間の縛りなどを無くしていますので、基本的にはお客様の選択の自由を重視したいです。
--- 海外渡航者向けのSIMカードの提供は、NTTドコモの回線ありきの話なのか。
藤野氏:海外の事業者と提携しているので、NTTドコモに関係なく使えます。インバウンドについては、NTTドコモのSIMを利用していただくことになります。
--- 1年間で7万件という契約実績に対する評価は?
藤野氏:当初は1年間で10万件の契約を目標にしていたが、競合他社が相次ぎ、iPhone 6が使えなかったこともマイナスになった。今回、日本で初めてマルチキャリアに対応するので、これを機会にサービスを強化し、ユーザー規模を拡大していきたい。今後は1年間で20万件の契約増を目指していく。
--- 今回、NTTドコモに対応したのは、au回線だけでは契約数の成長が期待できないという判断もあったのか?
藤野氏:無いといえば嘘になります。ただ、NTTドコモを加えたマルチキャリア化は、サービス開始当初からイメージにありました。その中で、ブルーオーシャンであるauから始めるという判断をして、現在に至っています。
--- 最初の回線にauを選んだことは、どのように評価されているのか。
藤野氏:お客様の選択肢を増やすという意味で、決して無駄ではなかった。これからも、auの回線を使うMVMO事業者が増えれば、もっと業界が活性化しますし、料金も下がってくると思います。
--- 販売チャンネルの拡大については、どのように考えているのか。
藤野氏:アンテナショップの展開と、Webを中心とした販売の強化ですね。一部の量販店では試験的に販売を行っていますが、MVNOはコストを抑えてユーザーに還元することを重視しているので、できるだけ手間のかからないWebを中心に展開していくことになります。
--- 電力系ということで、電力料金とのセット化などのアイディアはあるか。
藤野氏:いずれは何か考えたいのですが、MVNOは利ざやがほとんど無いので。セット化して割り引く原資がないので、当面は単独で行かせていただきたいと思います。
--- NTTドコモの回線に対応することで、どの規模の設備投資があったのか。
藤野氏:かなりの部分が共用できるので、増分はありましたが、契約数が増えれば十分にペイできると考えています。
《飛田九十九》
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