【インタビュー】ご褒美飲料……キリン『別格 京都宇治抹茶』担当者
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抹茶の中でも高価な京都宇治抹茶をたっぷりと使用した今回の商品は、見た目にも濃いグリーンで、今までにないほどの“にごり”がポイントだ。パッケージを剥がし、他社の“にごり”をうたった緑茶飲料と並べてみても、ひと目で『別格 京都宇治抹茶』がどれなのか当てることができる、濃い緑。抹茶が沈殿するため、パッケージには「ふってから飲む」という注意書きがされている。
価格は345mlのペットボトルで148円、自販機サイズの280mlは138円と、少量・高価格帯のプレミアムな商品となっている。
三瀬氏は、『別格』シリーズが生まれた背景を「飲料市場というのは均一価格が多い。お客様に幅広い選択肢を提供していくことが飲料メーカーとしても必要だと考え、美味しければ高くても買う、という人たちへ向け、飲料にもしっかりとしたプレミアムブランドを作ろうということで始めました」と説明する。
昨年発売した第1弾商品は、2週間で目標の8割という好調な滑り出しを記録。また、トクホのお茶などは高価格帯を維持しているが、お茶全体でいくと、価格は下落傾向にある。機能性以外の美味しさというところで、価値を打ち出していく狙いだ。
今回、“抹茶”にフォーカスした新商品を企画した理由を、「もともと“別格”では『日本冠茶』というのを去年11月に出しました。良い茶葉を急須で入れたお茶のようだと、お茶屋さんやお茶に詳しい方には良い評価をいただきました。一般のお客様からも、もちろん美味しいという声はあったが、なかなか伝わりきらなかった。冠茶というのは良いお茶なのですが、お茶に詳しくないとピンとこない。そうなると、別格なお茶というのをわかりやすく伝えることが必要かな、と。抹茶は、お客様にすんなりと良いモノであることが伝わる」と語った。
同社では今まで抹茶が入った飲料はいくつか出しているが、味の調整や隠し味程度に入れていたもので、今回のように抹茶にフォーカスした商品というのは初めてだという。
こだわりは沈殿するほどたっぷりと入った抹茶。しかし、それにともなって製造上の苦労もあった。今回の商品は、振っても少し置いただけで抹茶が沈殿していく。工場でも、ラインで抹茶が詰まってしまったり、充填する際に、最初と最後で抹茶の濃さが違ってきてしまうといった課題の解決に苦労したようだ。
見た目は濃いグリーンだが、飲んでみるとスッキリと爽やかな甘みを感じ、苦味はない。「抹茶は苦いというイメージを持たれがちだが、本当にいいお茶は苦くない。使用している甜茶をすりつぶした抹茶は、非常に旨味成分があり、甘いものなんです」と三瀬氏が話すように、濃い色の見た目とのギャップを良い意味で感じる仕上がりになっている。
「いつでも飲んで欲しいというのはもちろんありますが、朝会社に行く前だとか、お昼にお弁当と一緒に買ったりだとか、そういう通常のお茶の飲み方に加えて、午後の疲れた時に飲むなど、ちょっとご褒美的な報酬感のある場面で飲んでもらえると、より美味しく楽しんでいただけるのでは」と、“ご褒美としてのお茶”という、ペットボトルのお茶の新たな飲用シーンを三瀬氏は提案する。
《non》
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