【特集・Netflix】第1回 日本上陸!米在住者から見た動画配信サービス「Netflix」とは
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今年大きな話題になったのが、「スポンジ・ボブ」などで有名なニコロデオンなどの子ども向けチャンネルや、MTVなどのエンタメ系コンテンツなどの人気チャンネルを抱えるメディア大手Viacom(バイアコム)のリストラ騒動で、その経済効果は7.85億ドル(1000億円)にも及ぶと言われる。これにより400名のスタッフも解雇される見通しと伝えられた。
それもそのはず、同ネットワークが有する若者向けのチャンネルのニコロデオン(-34%)、コメディ・セントラル(-30%)、スパイク(-23%)、そしてMTV(-34%)が軒並み売上を減らしているのだ。
これは間違いなくネットの影響であるというのは、広告市場におけるモバイル広告の著しい出稿増加やネット接続されたテレビの数により裏付けられるだろう。実は、筆者の友人の友人がバイアコム系列でエグゼクティブとして働いており、この人事に伴いグループの他の会社の役員になったそうだと、同社の内情を明かしてくれた。
では最後に、話を日本に戻したい。アメリカからのネット動画配信サービスといえば、Huluの日本進出(2011年)が記憶に新しい。筆者も当時、単身赴任先の東京でアメリカの人気テレビ番組「プリズン・ブレイク」を全シリーズ観たのだが、独自の字幕翻訳の品質もなかなかの上出来なうえ、スマホからの視聴体験もストレスなく大変楽しませてもらった。
その後、Huluは昨年春、日本テレビに買収されたが、これは筆者にとっては意外だった。アメリカであれだけ勢いのあるニューメディアのHuluが日本では既存メディアの軍門に下ったようにしか見えなかったからだ。
こうした過去の先達を見た時、Netflixにとっていくつかの課題が浮かび上がってくる。このタイミングで日本進出するものの、勝機はどれくらいあるのだろうか。日本とアメリカを往復することの多い筆者からすると、日米のテレビ文化には、いくつかの乖離があるような気がしている。次回コラムでは、それらを4つのポイントに分けながら、Netflixの日本展開を占ってみたい。
筆者:立入勝義(たちいり・かつよし)
LA在住のブロガー、ソーシャルメディアプロデューサー。著書に「ソーシャルメディア革命」や「電子出版の未来図」など。ブログ「意力(いちから)」管理人
■第2回 黒船の日本展開でカギを握る4つのポイント
《立入勝義》
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