【特集・Netflix】第3回 日本でも成功するのか!?……見えてきた「強み」と「課題」
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説明会で実施されたデモンストレーションでは、日本向けサービスの画面はまだ準備中ということで確認できず、参加者が自由にハンドリングする機会も得られなかったものの、概ねインターフェースのデザインや機能はアメリカで提供中のサービスから大きく変わることはなさそうだ。シンプルなメニュー構成と、ユーザーがスムーズに視聴できるよう配置された動線などにNetflixの経験値が活かされている。
Netlfixはテレビだけでなく、スマホやタブレット、ゲーム機などマルチデバイスで利用できる動画配信サービスだが、説明会ではテレビによるデモや機能だけが紹介された。一方で、Netflixのスタッフによれば「海外ではモバイル機器での利用も増えつつある」という。
実際に日本でもサービスが始まれば、テレビよりもモバイルで利用するユーザーが増えるだろうと筆者は予想している。なぜなら、当初Netflixのサービスを契約するアーリーアダプター層には都市生活者が多く、映画やドラマなど視聴に時間のかかるコンテンツは、スマホやタブレットをメインに通勤などの移動時間や外出先、お風呂の中などの可処分時間で楽しむ使い方が中心になるはずだからだ。
モバイルメインのユーザーにとって、テレビは家のリビングでゆっくり見られる時間があれば併用する、オプション的なデバイスになるだろう。秋のサービスインに向けて、テレビ以外のデバイスでNetflixを楽しむための情報がさらに開示されることを期待したい。
年初にNetflixの日本上陸が正式発表されてから、Netflixが日本のテレビ業界の構造を根本から変えてしまうのではないかという声も聞こえてくるが、筆者は少なくともユーザーの側から見る限り、しばらくはNetflixとテレビ番組は共存できるだろうと考える。
その理由は、Netflixのメインコンテンツは映画やドラマなど作り込まれたものが中心であり、ニュースやスポーツ中継などのライブものはテレビのチャンネルに切り替えてみることになりそうだからだ。一方で、リッチな海外スポーツ番組のライブプログラムなどもリッチに取りそろえる国内企業の動画配信サービスが、いまのところ目立つほどにブレイクしていない。
理由は色々考えられるが、やはりよく言われるように、「テレビ番組は無料で楽しめるもの」という感覚が視聴者にあり、仕組みもできていることが有料動画配信サービスが伸び悩む最大の要因としてあるようだ。ここがまさにNetflixの勝負所であり、オリジナル製作のものも含めてお金を払ってまで見る価値のあるキラーコンテンツの魅力を、より強くアピールしていく体制を整えていく下ごしらえが肝心だ。コアなアニメ作品を揃えてファンを取り込む手も考えられるが、スポーツや音楽ライブなどラインナップを柔軟に広げる感覚も必要かもしれない。
《山本 敦》
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