「マイナンバー」って何?……便利そうだが気軽に他人に教えてはいけない
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マイナンバーを保有する個人の視点から、筑波大学図書館情報メディア系准教授の石井夏生利氏にマイナンバーについて説明してもらった。石井氏はIT総合戦略本部新戦略推進専門調査会分科会マイナンバー等分科会構成員、地方公共団体情報システム機構経営審議委員会委員も務める。弁護士、企業法務、情報セキュリティ大学院大学講師、准教授等を経て現職。2014年7月~2015年3月には総務省の「個人番号を活用した今後の行政サービスのあり方に関する研究会」構成員も務めた。
●マイナンバーで便利になること、マイナンバーが役に立つこと
まず、マイナンバー(個人番号)とは何か。石井氏は「住民票を有する全ての個人に割り当てられる番号だ。マイナンバーは、国や地方公共団体、日本年金機構、健康保険組合などが個別に管理している情報を効率的に連携させ、同一人の情報であることを確認するための番号」と説明する。社会保障(年金、医療、介護保険、福祉、労働保険)、税(国税、地方税)、災害対策の行政手続に利用されるという。
マイナンバーのメリットは「正確な租税の賦課徴収、適切な社会保障サービスの提供、行政手続の簡易化、国民の利便性向上」と石井氏はいう。税務当局が保有する各種所得情報を、マイナンバーを通じて名寄せ・突合することにより、所得の過少申告や税の不正還付等を効率的に防止・是正できることや、生活保護の不正受給を防止するために、市町村同士で地方税関係情報や医療保険給付関係情報をやり取りし、所得情報を正確に把握することなどが期待されている。
我々市民の具体的なメリットとしては、社会保障・税関係の行政手続を行なう場面で、添付書類を削減できることがあげられる。「例えば、国民年金保険料の免除を申請しようと考えた場合、従来は、市町村やハローワークから必要書類を取り寄せて、年金事務所に申請しなければならなかった。これが、マイナンバーによって年金事務所から市町村やハローワークに照会することができる。マイナンバー制度を通じて所得が正確に把握されるようになると、きめ細やかな社会保障サービスが可能になると考えられている」。加えて、2017年1月から始まるマイポータルを通じ、各種お知らせサービスを受けることができるようになる。
《高木啓》
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