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【オトナのガジェット研究所】メガネでアタマ年齢&カラダ年齢をチェック!? 「JINS MEME」を使ってみた

IT・デジタル スマートフォン
ウェリントンタイプの「JINS MEME ES」
ウェリントンタイプの「JINS MEME ES」 全 14 枚
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 さらにもう一つのアプリである「JINS MEME DRIVE」は、3軸式眼電位センサーを内蔵する「ES」で利用できる、ドライバー向けのアシストアプリだ。運転手の瞳やまばたきの頻度をセンサーで検知して「眠さ」のレベルを3段階で評価。まばたきが重くなっていると判断した場合、アプリの画面には「とても眠そう」という画面が表示され、警告音を鳴らして休憩を促してくる。

 試しに夜眠る前に測定してみたところ、しっかり「とても眠そう」と判断してくれたので、なかなか正確な判定のようだった。ドライバーにとっては重宝するアプリだが、アプリを起動してスタートボタンから「検知を開始」しなければならないので、本当に眠そうなら、アプリをスタンバイ状態にしてマルチタスクのバックグラウンドにある状態でも、「とても眠そう」になった時に警告してくれる仕様の方が役に立つのではないだろうか。

■普通のメガネと変わらない着け心地。充電は毎日必要

 重さは「MT」が約45g、「ES」が約36gと、本体の装着感は普通のメガネと変わらなかった。リムが長尺なので、耳の後ろ側から飛び出てしまうが、ぱっと見た目には違和感を感じない程度と言えるだろう。だが、これはあくまでもあたまの大きな筆者の場合。顔の小さな女性にとってはやや持て余す大きさかもしれない。

 そして、普通のメガネと違うのは、リムやノーズパットには精密回路が搭載されているので、これを変形させてかけ心地を調整できないこと。リムについてはシリコンパッドをあてがって調節することになる。購入する前に店頭で念入りにフィッティングして、スタッフに調整方法を相談した方が良いだろう。

 充電が必要な頻度はやはり大体1日ごとのサイクルだった。本体をコンセントに差して充電している間は、ふだん使いのメガネに着替えなければならないので、やはり寝る前に充電器につないでおくという生活パターンになるだろう。メガネとしては普通に使える製品なので、使っている途中に電池がなくなったところで生活に支障を来さないところがスマートウォッチとの違いだが、反対に電池が切れたままでも使えてしまうので、アプリとの連携機能を使う機会が減ってくることも考えられる。

 長時間使わずにいると、アタマ年齢やカラダ年齢を取るためのシーケンシャルデータがいったんリセットされるので、またしばらくかけ続けてデータを蓄積する時間が必要になった。メガネを外した状態では当然ながらデータが取れないので、寝ている間には測定の空白期間ができてしまう。ヘルスケアのためのガジェットとして考えた場合、そのあたりでの利便性は寝ている間にも身に着けていられるスマートウォッチの方が理にかなっていると言えるかもしれない。

■毎日身に着けていたいガジェットになるために何が必要?

 「JINS MEME」はスマホのコンパニオンプロダクトなので、例えばランニングの時に「JINS MEME RUN」を使うためにはスマホを持って走らなければならない。より身軽に走れるよう、スマートウォッチアプリとも連携できるようになれば使い勝手は増すはずだ。

 JINSではサードパーティーに向けてJINS MEMEのSDK/APIを公開している。今後はさまざまな専用アプリが増えていくことも期待できる。JINSでは特に、現代人の健康な生活をサポートするため、病気に未然に防ぐ「先制医療」の分野に貢献するガジェットとしてJINS MEMEを成長させる考えを示している。

 確かに医療分野での伸び白は大きいスマートウェアであることは間違いないが、体の健康バランスは常時、あるいは長時間チェックし続けるものではないだろう。充電の煩わしさが先行してしまうと、毎日のメンテナンスの方が面倒に感じられて、身に着ける機会も減ってしまうかもしれない。あるいはもっと積極的に「JINS MEME」をかけていたくなるような、エンターテインメント系アプリも必要なのかもしれない。

 また、今のところはフレームのデザインやカラーバリエーションも限られているので、商品の種類も早く増えてほしい。メガネは視力の弱いユーザーに取っては時計よりもシビアな生活必需品だ。毎日身に着けたくなるデザインや、装着性などユーザーの要望に合わせてカスタマイズできる余白がどれぐらい確保できているのかは購入時の重要な決め手になるだろう。何はともあれ、「JINS MEME」は歩み始めたばかりだ。今後もアプリと合わせて成長を遂げてほしいスマートウェアであることは間違いない。
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《山本 敦》

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