【まちてん】長野県小布施町、Googleから機材を借りて町おこし!
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
28日と29日の2日間にわたって行われる同イベント。初日の28日に実施されたトークセッションでは、Googleマップを町おこしのツールに活用した長野県小布施町の取り組みが紹介された。慶應SDM・小布施町ソーシャルデザインセンター主任研究員の大宮透氏、Googleの観光立国推進部長である陣内裕樹氏が登壇。司会はまちてん実行委員長の谷中修吾氏が務めた。
長野県小布施町の人口は約11,500人。面積は19平方キロメートルで直径5km程度と、サイズは小さいが人口密度は高いという県内でも最小面積の地域になる。現在、町の中心部に観光の目玉になるような美しい景観を整える活動も進めているが、中心部から自転車で5分も移動すれば、のどかな農村風景が広がる。かつて葛飾北斎が滞在した際に残した肉筆の天井画など貴重な文化資産もあれば、一方では「オープンガーデン」と称して、町民が町おこしのために一肌脱いで自宅の日本庭園を一般公開している事例もある。
大宮氏は今年の夏から秋にかけてGoogleの「ストリートビュー」を活用しながら、Googleマップで自分が住む町の魅力を「見える化」するプロジェクトを実施した際の取り組みについて詳しい内容を語った。
通常、Googleがクロールしたストリートビューだけでは見落とされがちな、町中の小さな路地空間や私有地を、小布施町から集まった有志の町民が撮影。農村風景や店舗・公共施設を含む約50施設を屋内のストリートビューも併用しながら記録していった。コンセプトは「私(小布施町民)が見てほしい、小布施の風景」だという。
秋の観光シーズンに、Googleからストリートビューの撮影機材「トレッカー」をレンタル。重さ18kgの専用カメラをバックパックのように背負いながら、5日間にわたって町の人々がおすすめの場所を撮影していった。プロジェクトの本公開は来年3月の予定。大宮氏は、撮影風景を記録したプロモーション動画も活用しながら、ウェブ媒体とも連動して企画をアピールしていきたいとし、今後についても意気込みを語った。
「小さな町なので町の観光アピールのために役場が潤沢に資金を出せるわけではないが、町の人々が集まって知恵を出し合い、町の魅力をアピールする情熱を活かせる方法を探して、今回のプロジェクトを立ち上げた。このようにGoogleとコラボレーションができた事例を足がかりに、小布施町の観光的な見どころとなるお店や施設とつながって、コミュニケーションのインフラも築くことができた。今後これをさらに活かせる手段に発展させていきたい」(大宮氏)
《山本 敦》
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