【CES 2016】ボッシュ、スマートホームなど4分野で“繋がる”を強化
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ボッシュが取り組むイノベーションの中心となるのが、「スマートホーム」「スマートシティ」「コネクテッドモビリティ」「インダストリー4.0」の4つの分野だ。
スマートホームは、すべての照明のスイッチ、すべての家電製品をスマートフォンからどこにいても操作できるだけでなく、住人の好みに合わせて温度を自動的に調節するようなことも可能になる。最近の予測によると2020年には全世界の15%にあたる2億3000万人がスマートホーム技術を取り入れた住宅で暮らすようになると見込まれているという。
スマートシティは、家だけではなく都市全体を繋げることで生活の質を向上させようとするもの。バス、地下鉄、電車などの支払いがボタン一つでできるようになり、環境のために必要な街灯だけを点灯させたり、事故が起きたら信号機が自動的に救急センターに通報するようなことが可能になる。ボッシュはすでにスペイン、イギリス、ドイツ、米国などでスマートシティの整備プロジェクトを進めているという。
コネクテッドモビリティとは、車両のネットワーク化だ。車両同士が繋がることで、どんなセンサーよりも先まで見通し、どんな地図よりも最新の情報を得ることが可能になる。また、車両同士のネットワーク化は、自動運転実現のカギとなる技術であり、より安全な道路交通を実現するためだとしている。交通事故の死亡者数は世界中で毎年約130万人と言われ、そのうち90%が人為的なミスによるものと言われている。自動運転が実現することで、被害を大幅に減らすことができるという。
インダストリー4.0は、いわばスマートファクトリーと呼ばれるもので、人間、機械、製品が互いにコミュニケーションを図り、共同で作業するというもの。ネットワーク化の活用により、製造工程のスピードアップ、省エネ化とコストパフォーマンスの向上が可能になる。すでにボッシュグループではインダストリー4.0関連の100を超えるプロジェクトが世界各地で動いており、生産ラインをモニターするためスマートウォッチを活用したりしているという。
最後にデナー氏は「ネットワーク化された世界がもたらす可能性を活用する上で、ボッシュは非常に有利な立場にある」と、ボッシュが持つ包括的な技術力を強調。センサー技術、製品技術、ソフトウェア技術など、「繋がる社会」において必要とされる技術を、自動車部品サプライヤーとして始まったボッシュがすでに持っていることをアピールした。
【CES16】ボッシュが取り組む4つの分野…キーワードは「繋がる」
《関 航介@レスポンス》
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