領収書はスキャンするだけ、「弥生」の入力不要でペーパーレスな新機能……電子帳簿保存法の緩和も影響
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これは、同社の会計ソフト「弥生会計」および「弥生会計オンライン」と連携する「YAYOI SMART CONNECT」に新機能として追加されるもの。「YAYOI SMART CONNECT」ではこれまで外部データの取込み、および自動仕訳といった機能をクラウド上から提供していた。
■ “仕訳”と“入力”を自動化する
発表会では代表取締役社長の岡本浩一郎氏より、まずは同社が推進している“会計業務3.0”についての説明があった。これは、かつて紙とそろばんで帳簿を起こしていた処理を“会計業務1.0”と位置付け。さらに、PCソフトによる集計や転記の自動化を“会計業務2.0”とし、そこから更なる自動化を図ったものになる。
会計業務3.0の大きな転機になったのが、2014年7月にスタートした「YAYOI SMART CONNECT」だった。このサービスでは銀行明細、クレジットカード明細、クラウド上の請求書などを自動で仕訳。会計作業における証憑の整理、伝票の入力といった部分を新たに自動化するにいたった。
今回提供される新機能「スキャンデータ取込」は、これをさらに一歩進める形となる。小規模事業者で年間310枚(同社調べ)にも及ぶという、レシートや領収書の処理業務を自動化。年間24時間に及ぶという作業時間を、5時間まで短縮できるという。
具体的にはスキャナで取り込んだ紙証憑をOCR処理してテキストデータ化。これを、同社の会計ソフトに取引データとして自動で登録する。この時、科目などについては自動で仕訳が行われるため、ユーザーは一切の登録作業をする必要がなくなるとのことだ。
紙証憑からはスキャンされるのは、日付、金額、取引相手といった内容。レシートには企業名や店名がロゴで記載されているものも多いが、その場合には読み込んだ電話番号を元に、店舗情報を参照する仕組みを用意した。
■レシートを連続読み込み、ロゴ店名も認識
会場では実際に新機能のデモが行われた。まずは、同社の会計ソフトで「かんたん取引入力」を利用した場合、「よく使う取引」から科目を選択し、手段(支払い方法)、金額を手入力する必要があった。
一方で、「スキャンデータ取込」を利用する場合には、「YAYOI SMART CONNECT」の「スマート取引取込」のメニューから機能を呼び出し。あとは、スキャナにレシートを連続して読み込ませられる。2枚同時に読み込ませた場合にも、きちんと別の取引として認識されていた。
作業後にはスキャン画像とともに、OCR認識したデータが取引ごとに表示されるので、次々と確認ボタンを押すだけ。すると、「取引一覧」に登録したデータが表示される。なお、確認操作については、ユーザーの設定で省略できるとのことだ。
実際に自動仕訳されたデータを確認すると、ロゴとしてレシートに記載されたセブンイレブンの店名も、きちんと「適用」欄に表示されていた。飲食店のものは交際費として、郵便局のものは通信費として、自動的に仕訳されている。
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