解説! 格安SIM・スマホでよく聞く「MVNO」ってなに?
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ここ数年「格安SIM」が、大きく話題となっている。普及率はまだまだ低いが、その価格の安さから、徐々にシェアを増やしている。そうしたSIMサービスの紹介記事のなかで、「MVNO」(エムブイエヌオー)という単語を見かけた人も多いだろう。
たとえば、「A社がMVNOサービスを開始」という記事は、実際は「SIMの提供を開始した」という内容であったりする。いま1つ「SIM」と「MVNO」という単語の関係がわからない、という人も多そうなので、ここで少し整理してみよう。
■SIMとMVNOは別物
まず「SIM」は、「Subscriber Identity Module」の略で、直訳すると「加入者識別のための部品」。携帯電話やスマホに差し込んで使う、【1cm角サイズのICカード】のこと。みなさんが使っている携帯電話やスマホには、この「SIM」がささっている。抜けば、通信ができなくなる。
一方「MVNO」は、「Mobile Virtual Network Operator」の略で、直訳すると「仮想移動体通信事業者」。とたんにややこしそうだが、ようは【携帯電話の通信サービスを、他社から借りて提供している企業】のことだ。
有名どころでは、「IIJ」「BIGLOBE」「楽天」「日本通信」「NTTコミュニケーションズ」などがある。サービスそのものは、自社名ではなくブランド名で展開している場合もあり、「日本通信」のブランド名は「b-mobile」、「NTTコミュニケーションズ」のブランド名は「OCN」だ。
ようは【MVNOは、SIMカードを提供している会社のこと】だ。
MVNOについては、似たようなシステムの商売が少ないので、なかなかイメージしにくいかもしれないが、「大手の設備を借りて、別ブランドで商売している小売」といったところだろう(通常は、「自前設備で、大手からブランドを借りて商売=フランチャイズ」が多いよね)。
■MVNOは、通信サービスを他社から借りて提供している
さて、MVNO=「携帯電話の通信サービスを、他社から借りて提供している企業」のことだと説明したが、そうすると、【MVNOに通信サービスを貸す企業】が存在しなくてはならない。こちらは「MNO」と呼ばれる企業だ。MNOは「Mobile Network Operator」の略で、直訳すると「移動通信事業者」となる。
これまたややこしそうな響きだが、ようは【自前で、通信サービスを展開している大手】のこと。つまり「NTTドコモ」「KDDI」「ソフトバンク」という、通信事業の大手キャリアのことだ。
ここで「MVNO=MNOから借りている企業=ドコモやKDDIから借りて、通信サービスを提供している企業」とわかる。
実際には、ソフトバンクは現時点でまだMVNO向け事業を本格展開していない。MVNOに通信サービスを貸しているのは、ドコモとKDDIとなる。とくにドコモは、多くのMVNO向けに、通信サービスを貸している。実際、MVNOがユーザーに渡すSIMは、そのままドコモのロゴなどが印字されていたりする。
キャリア(MNO)も確かにSIMを提供しているけど、それは最初からスマホに入っているのでわかりにくい。一方でMVNOのサービスは、SIMだけの提供だったりするので、MVNO=SIMと思われがちだが、
【SIMは、渡される小さなICカード】
【MVNOは、SIMを提供する事業がメインの会社。MNOから通信サービスを借りている】
【MNOは、ドコモやKDDIなどの通信キャリア大手。MVNOに設備を貸している】
なのだ。
■なぜMVNOが成り立つ?
すると、ここで疑問がわく。
「MVNOが、大手から通信サービスを借りているなら、そのサービス品質が変わらないのではないか」=「なぜ安く出来るのか?」というものだ。
ここに納得感がないと、「妙に安いMVNOのサービスは、なんとなく不安」となる。
引き続き、なぜMVNOは安くSIMサービスを提供できるのか、そのカラクリを解説していこう。
たとえば、「A社がMVNOサービスを開始」という記事は、実際は「SIMの提供を開始した」という内容であったりする。いま1つ「SIM」と「MVNO」という単語の関係がわからない、という人も多そうなので、ここで少し整理してみよう。
■SIMとMVNOは別物
まず「SIM」は、「Subscriber Identity Module」の略で、直訳すると「加入者識別のための部品」。携帯電話やスマホに差し込んで使う、【1cm角サイズのICカード】のこと。みなさんが使っている携帯電話やスマホには、この「SIM」がささっている。抜けば、通信ができなくなる。
一方「MVNO」は、「Mobile Virtual Network Operator」の略で、直訳すると「仮想移動体通信事業者」。とたんにややこしそうだが、ようは【携帯電話の通信サービスを、他社から借りて提供している企業】のことだ。
有名どころでは、「IIJ」「BIGLOBE」「楽天」「日本通信」「NTTコミュニケーションズ」などがある。サービスそのものは、自社名ではなくブランド名で展開している場合もあり、「日本通信」のブランド名は「b-mobile」、「NTTコミュニケーションズ」のブランド名は「OCN」だ。
ようは【MVNOは、SIMカードを提供している会社のこと】だ。
MVNOについては、似たようなシステムの商売が少ないので、なかなかイメージしにくいかもしれないが、「大手の設備を借りて、別ブランドで商売している小売」といったところだろう(通常は、「自前設備で、大手からブランドを借りて商売=フランチャイズ」が多いよね)。
■MVNOは、通信サービスを他社から借りて提供している
さて、MVNO=「携帯電話の通信サービスを、他社から借りて提供している企業」のことだと説明したが、そうすると、【MVNOに通信サービスを貸す企業】が存在しなくてはならない。こちらは「MNO」と呼ばれる企業だ。MNOは「Mobile Network Operator」の略で、直訳すると「移動通信事業者」となる。
これまたややこしそうな響きだが、ようは【自前で、通信サービスを展開している大手】のこと。つまり「NTTドコモ」「KDDI」「ソフトバンク」という、通信事業の大手キャリアのことだ。
ここで「MVNO=MNOから借りている企業=ドコモやKDDIから借りて、通信サービスを提供している企業」とわかる。
実際には、ソフトバンクは現時点でまだMVNO向け事業を本格展開していない。MVNOに通信サービスを貸しているのは、ドコモとKDDIとなる。とくにドコモは、多くのMVNO向けに、通信サービスを貸している。実際、MVNOがユーザーに渡すSIMは、そのままドコモのロゴなどが印字されていたりする。
キャリア(MNO)も確かにSIMを提供しているけど、それは最初からスマホに入っているのでわかりにくい。一方でMVNOのサービスは、SIMだけの提供だったりするので、MVNO=SIMと思われがちだが、
【SIMは、渡される小さなICカード】
【MVNOは、SIMを提供する事業がメインの会社。MNOから通信サービスを借りている】
【MNOは、ドコモやKDDIなどの通信キャリア大手。MVNOに設備を貸している】
なのだ。
■なぜMVNOが成り立つ?
すると、ここで疑問がわく。
「MVNOが、大手から通信サービスを借りているなら、そのサービス品質が変わらないのではないか」=「なぜ安く出来るのか?」というものだ。
ここに納得感がないと、「妙に安いMVNOのサービスは、なんとなく不安」となる。
引き続き、なぜMVNOは安くSIMサービスを提供できるのか、そのカラクリを解説していこう。
《冨岡晶》
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