ネットワーク仮想化、ドコモがハードウェア共通化の新技術を開発……KDDIは人工知能活用も
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NTTドコモは19日、複数ベンダーの「EPCソフトウェア」を動作可能とするネットワーク仮想化技術を開発完了したことを発表した。「EPCソフトウェア」は、ユーザーの移動制御、課金管理、インターネットなどの外部ネットワーク接続の管理機能を持つソフトウェアだ。モバイル通信の根幹とも言えるものだが、複数のベンダーが存在しているため、従来は各社専用のハードウェアが前提とされていた。
NTTドコモでは2014年に、主要ベンダーである、アルカテル・ルーセント、ファーウェイ、シスコシステムズ、NEC、エリクソン、ノキアと、複数ベンダーの技術組み合わせによる実証実験に成功済みだった。
今回開発完了となった技術は、世界初となるもので、複数ベンダーのEPCソフトウェアを共通のハードウェアで使用できるため、通信設備の利用効率が向上し、通信混雑時における通信のつながりやすさに繋がるとみられる。3月から商用ネットワークでの運用を開始。あわせてIPネットワークを柔軟に切り替えることができるSDN技術も導入し、連携を行う。
一方、KDDI研究所は22日、世界で初めて人工知能による故障予測に基づきネットワークを自動運用する実証に成功したことを発表した。ウインドリバー、日本ヒューレット・パッカード、ブロケード・コミュニケーションズ・システムズと協力して、人工知能を活用した自動運用システムを開発したとのこと。
実証では、ソフトウェアバグなどの異常の兆候を9割以上の精度で事前に検知し、SDN/NFVオーケストレータ(管理システム)が最適な復旧プランを導出。従来の約5倍の速度で仮想化された機能を別拠点などの安全な場所へ移行することに成功した。この実証の成果の一部は、「MWC 2016」のIntel社ブースで展示中とのこと。
《冨岡晶》
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