完全ワイヤレスの超小型イヤホン「EARIN」! 北欧ベンチャーの開発者が語った商品化までの道のりとは 2ページ目 | RBB TODAY

完全ワイヤレスの超小型イヤホン「EARIN」! 北欧ベンチャーの開発者が語った商品化までの道のりとは

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両耳のイヤホン部が完全にケーブルレスなBluetoothイヤホン「EARIN」(写真上)。創業者の一人であるペア・ゼンストローム氏(同下)
両耳のイヤホン部が完全にケーブルレスなBluetoothイヤホン「EARIN」(写真上)。創業者の一人であるペア・ゼンストローム氏(同下) 全 11 枚
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■スカンジナビアで最大級のプロジェクト!キックスターターで150万ドルの出資を募る

 「本当にハイテクな商品だから、時間と資金が必要になることは分かっていました。でも銀行や投資会社に出資を募る従来のやり方では、スピーディーにいい商品が開発できるとは思えなかったので、クラウドファンディングの道を選択しました。クラウドファンディングのオープンなプラットフォームなら、プロジェクトを発表してからも出資者の方々と直接つながって生の声が得られることも知っていました。EARINは良い製品プロジェクトだという自信もあったので、そのぶん注目も浴びることができるだろうと考えていました」

 同社は結局キックスターター経由で150万ドル(約1.7億円)の資金を集めることに成功した。当時、キックスターター上で走っていたプロジェクトとしては、欧州では5番目、スカンジナビア地域では最大規模のプロダクトとして名を残すことになったのだ。

 その後、ゼンストローム氏をはじめEpickal ABのメンバーは出資者からの期待に応えるべく、気を引き締め直して商品化への道のりを歩み始めたが、途中にはいくつもの困難が立ちはだかったという。

「私たちが当初に立てた計画では2015年の1月に出荷、今頃にはミリオネアになっている予定でした(笑)。でも実際には思いがけないトラブルなどもあって、開発には時間がかかりました。私たちは山積みになった問題点を一つずつ丁寧につぶして、ようやく商品化を達成しました。やがて2015年の11月にキックスターターの初期出資者の方々へ出荷、昨年末から店頭に商品として並べられるようになりました」

 発売後、瞬く間に脚光を浴びたEARINは現在世界各地でバックオーダーを抱える盛況ぶりだ。日本でも昨年の12月に販売が開始されている。完成版のEARINは、キックスターターで初期に公開されたプロトタイプからデザインが若干変更されたものの、基本的なコンセプトを曲げることなく世に送り出された。

 イヤホン部単体の質量は3.5g。直径14.5mm、長さ20mmという超軽量サイズを実現。左右完全独立型のイヤーピースに、バッテリーを内蔵する専用ケースの3ピース構成。スマホにBluetoothでペアリングしてから両耳にイヤーピースを装着後、完全にケーブルフリーの状態で音楽再生を楽しめる。Bluetoothの音声コーデックは一般的なSBCのほか、高音質版のコーデックであるaptX/AACにも対応した。本体にはBA型のドライバーを搭載し、高域から中域低域までバランスよく情報量も豊かなサウンドが特徴だ。
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《山本 敦》

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