2016年1Q決算で読み解くFacebook、カギは「動画」と「モバイル」 | RBB TODAY

2016年1Q決算で読み解くFacebook、カギは「動画」と「モバイル」

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Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏 (C) Getty Images
Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏 (C) Getty Images 全 3 枚
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 米Facebookは4月に、2016年第1四半期(1月~3月)の業績を発表した。第1四半期の売上高は、対前年同期比52%増の54億ドル超。広告売上は、同57%増の52億ドル超となっている。相変わらず好調のFacebookだが、その根幹を読み解いてみよう。

 まず広告売上のうち、モバイル広告事業の売上高が42億ドルと、全広告売上の82%を占めている。成長度合で見ても、対前年同期比で75%の増加となっており、モバイルでの利用および収益化が、現在のFacebookのベースとなっていることが分かる。

 Facebookは現在、16.5億人/月が利用しており、そのうち10.9億人が毎日利用しているという。また、最近では10億人以上が毎日携帯端末からFacebookを利用しているとのこと。サービスで見ても、Facebook、Instagram、Messengerは、全世界で1日あたり50分以上利用されているという(WhatsAppは含まず)。Messengerは月間アクティブ利用者が9億人、WhatsAppは月間アクティブ利用者が10億人となっている。これらアプリも、モバイルにおけるFacebookの勢力拡大に貢献していると見てよいだろう。

 開発者向け会議「F8」での発表を見ても、Facebookは人工知能やVR、360度動画に注力しているが、これらはすべて、根幹となるSNS「Facebook」とその「モバイル利用」への布石に見える。実際Facebookは、第1四半期に、モバイルシフトへの投資に注力しており、「モバイル動画」など、動画広告の最適化などを行っている。また中小企業向けの広告プランの充実も図っている。

 人工知能、VR、360度動画なども、将来的にはこうした広告商品に技術活用されると思われる。たとえば、スマホに加え、VRやHMDでFacebookにアクセスし、動画を楽しみながら、ソーシャルの交流を行う。そうした未来図をFacebookは描いていると見るべきだろう。

《赤坂薫》

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