悩ましい「Windows 10アップグレード」問題、公式なキャンセル手順をMSが公開

　残り2か月ほどとなった、「Windows 10」の無料アップグレード提供期間。7月29日からは有料となるが、現在Windows 7/8.1では頻繁に通知が行われ、設定によっては、自動的にアップグレードが行われてしまうトラブルも発生している。

　ネットでは、街頭ビジョンの画面がWindows 10アップグレード画面になったり、ニュース報道中の解説画面がWindows 10アップグレード画面になってしまったりといった事例が報告されている。実際ユーザーからも、頻繁な通知や半強制的なアップグレードは不評だ。企業担当者だと、ソフトの互換性の検証などが終わっていないと、会社全体の業務に支障を来す可能性もある。

　そういうわけで、一部ユーザーにより、キャンセル手順を解説したホームページ、通知を非表示にするツールなどが自作され公開されている。一方、マイクロソフトはここまで強力にアップグレード施策を推進してきたが、先週末に多少の方向転換を行った。

　マイクロソフトは21日、「Windows10へのアップグレードが開始された後のキャンセル手順をまとめた動画」を公開した。動画は1分ほどのごく短いものだが、「Windowsをアップグレードしています」という黒い画面が表示された状況からのキャンセル手順を、公式みずから解説している。

　動画では、黒い画面での停止方法はないので、そのまま待ち、「Windows 10にようこそ」という青い画面が表示されてから「次へ」を選択するよう指示されている。「これは法的文書です」というライセンスに関する画面が表示されてから、「拒否」をクリックすれば良い。これで元のバージョンに戻るはずとのこと。さらに以降の通知メッセージを再表示させないためのサイト「http://aka.ms/w10hus/」も案内されている。

　「http://aka.ms/w10hus/」では、公式の対策ツール「Upgrade Later」をダウンロード・実行し、「Windows 10を入手する」の通知アイコンを非表示にするとともに、Windows Update経由のアップグレードをブロックする手順が説明されている。