PCやスマホ不要の“一体型”VRゴーグル、「IDEALENS K2」を体験した
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都内では15日、開発中の「IDEALENS K2」をメディアに披露する発表会が催された。日本、中国を含むアメリカ、カナダ、オーストラリアで今秋の発売を予定している。日本国内での販売形態についてはまだ決まっていない。
中国の成都市に本拠地を構えるIDEALENSは、昨年夏に中国市場向けに初代モデルの「IDEALENS K1」を限定販売。好評を受けて次世代機を開発し、今年初にラスベガスで開催された家電ショーの「CES」などの機会に「IDEALENS K2」のプロトタイプを展示し勢いづいている。大きな特徴は「Oculus Rift」や「HTC VIVE」、「PlayStation VR」のようにVRコンテンツを楽しむために別途PCやゲームコンソールを必要とせず、本体だけで360度周囲を取り囲むVRコンテンツが楽しめるところだ。ちょうどサムソンのGearVRにGalaxy Sシリーズのスマホを装着して一体化してしまったような製品だ。
気になるそのスペックだが、ディスプレイには先行する“3大”VRヘッドマウントディスプレイと同じ有機ELを採用。解像度は両目で2,160×1080画素、画面描画のリフレッシュレートは90Hz、表示遅延は17msまで追い込んでいるという。データだけ見ればライバルに見劣りはしないのだが、本会場で視聴できたプロトタイプの画作りはまだまだというのが正直な感想だ。
ジェットコースターに乗った状態での視点を疑似体験できるコンテンツを視聴したが、映像にがたつきが散見され、CGで描画されたグラフィックスの輪郭が暴れてしまう。視野角は120度と、ライバルよりも若干広めに設計されているが、頭に装着した時にゴーグルの下側に隙間ができてしまうので、VR映像の世界に没入できない。もっとも発表会場のあわただしい現場で記者が入れ替わりながら順番に“まわし見”しているので、落ち着いてフィッティングすれば見え方は改善すると思う。
装着方法については、フロント側は目の周囲を覆うゴーグルで固定。額の上から伸びるフレームがバッテリーパックなどを格納するリア側の本体につながっていて、頭部を前後でサンドイッチして被るスタイルになる。ゴーグルの内側は広めにスペースが取られているので、メガネを着用したままでも身に着けられた。フレームが柔軟な素材でできているので締め付けはきつくないが、頭の側部を支えるバンドのようなものが特にないので、コンテンツを見ながら頭を左右に降ったりすると多少ぐらつく感じがある。
なお質量は295gと軽量。本体の操作は側面に設けられたタッチパッド式のコントローラーや、ホーム、音量ボタンで行う。ボタンのクリック感が固く、操作した後で画面のレスポンスにも若干遅延が発生する。Bluetooth機能が内蔵されているので、より操作精度の高い外付けゲームコントローラーなども使えるようになるのを期待したい。
《山本 敦》
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