早慶出身社長、東は「早稲田」、西は「慶應」 | RBB TODAY

早慶出身社長、東は「早稲田」、西は「慶應」

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本社所在地の都道府県別上位
本社所在地の都道府県別上位 全 8 枚
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 帝国データバンクは7月28日、「早慶出身社長企業」の実態調査結果を発表した。「北海道」「東北」「北陸」の3地域は早稲田大学、中部以西の地域は慶應義塾大学の出身社長企業が相対的に多く、東日本「早稲田」、西日本「慶應義塾」という地域傾向がみられた。

 「早慶出身社長企業の実態調査」の実施は初めて。146万社を収録する企業概要データベース「COSMOS2」(2016年7月時点)から「株式会社」「有限会社」のデータを抽出し、このうち社長の出身大学が早稲田大学と慶應義塾大学である企業について、信用調査報告書ファイル「CCR」などをもとに集計・分析した。

 早稲田大学と慶應義塾大学は、いずれも創設から100年以上の歴史を誇り、各界に多数の人材を輩出している。おもにスポーツ分野で「早慶戦」という言葉が広く知られているが、経済界においても全国各地に多数の社長を輩出しているという。

 出身社長企業は、早稲田大学が1万789社、慶應義塾大学が1万1,392社。「2016年全国社長分析」によると、出身大学別のランキングでは、1位が日本大学、2位が慶應義塾大学、3位が早稲田大学。早慶とも女性比率は低く、女性社長は全体平均7.6%に対し、早稲田大学1.9%、慶應義塾大学1.8%にとどまっている。

 本社所在地の都道府県別では、早稲田・慶應義塾いずれも「東京都」がもっとも多く、4割以上を占め、2位「神奈川県」、3位「愛知県」、4位「大阪府」までの順位は同じだった。それ以降は、県ごとにばらつきはあるものの、「北海道」「東北」「北陸」の3地域は早稲田大学、中部以西の地域は慶應義塾大学の出身社長企業が相対的に多く、東日本「早稲田」、西日本「慶應義塾」の傾向がみられた。

 業歴別では、業歴30年未満の企業は早稲田大学37.8%、慶應義塾大学32.3%。業歴50年以上の企業は早稲田大学37.6%、慶應義塾大学46.2%。慶應義塾大学出身社長企業は、業歴が長い企業の比率が高く、「業歴100年以上」という老舗企業も全体平均2.1%、早稲田大学5.2%に対し、慶應義塾大学は8.8%、1,008社にのぼった。

 年売上高別にみると、早稲田大学は「1億円未満」が33.5%と、3社に1社を占めた。一方、慶應義塾大学は、「10億円以上」のすべての区分で、企業数・構成比とも早稲田大学を上回り、規模の大きな企業が目立った。「100億円以上」の企業も873社、7.7%あった。

 業種別では、早稲田大学は「サービス業」、慶應義塾大学は「卸売業」「不動産業」が目立った。「建設業」は全体平均28.2%に対し、早稲田大学6.5%、慶應義塾大学4.1%と両大学とも低かった。業種細分類別では、早稲田大学は「土木建築サービス」「出版業」、慶應義塾大学は「貸事務所業」「旅館・ホテル」が上位に入る特徴がみられた。

 年齢別では、早稲田大学は「80代以上」が、全体平均3.9%や慶應義塾大学4.0%よりも高く、7.1%だった。慶應義塾大学は、「30代以下」が早稲田大学よりも相対的に多かった。就任経緯は、早稲田・慶應義塾ともに「同族継承」がもっとも多く、早稲田大学42.4%、慶應義塾大学は過半数を占め54.2%にのぼった。これに対して、早稲田大学は「創業者」が3割を超え、慶應義塾大学の21.2%を大きく上回った。

早慶出身社長企業、東「早稲田」西「慶應」の地域傾向

《奥山直美》

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