利用者の目的に合わせて設定可能! 導入進む「インテリジェントホーム」とは? | RBB TODAY

利用者の目的に合わせて設定可能! 導入進む「インテリジェントホーム」とは?

IT・デジタル スマートフォン
アプリでドアの開閉や室内環境などの履歴、カメラ映像を確認可能
アプリでドアの開閉や室内環境などの履歴、カメラ映像を確認可能 全 9 枚
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 スマートロックやスマートホームの認知度が広がりつつある中で、外出先から自宅の機器を自由にコントロールできるサービスも現実のものとなってきた。ケーブルテレビ事業者のイッツ・コミュニケーションズが提供する「インテリジェントホーム」はその良い例で、エリア内で実際にサービスを開始している。編集部では同社が提供するサービスの反響や強みなど事業戦略本部に話を聞いてみた。

 「インテリジェントホーム」サービスは、自宅内にインテリジェントホームゲートウェイと呼ばれる端末を設置することで、赤外線やインターネット回線を通じてスマホやタブレット端末のアプリで宅内、外出先のどちらからでも対応機器やドアロックのコントロールができるIoTサービスと言える。アプリ上で操作できるのは、スマートロックのみの単一サービスではなく、エアコンや宅内に設置したセンサー、カメラ等と連動した家全体のスマートライフの簡単サポート。ドアの開閉やセンサーが検知した情報はすべて自社のサーバーに蓄積され、ユーザーが履歴を確認可能となっている。

 外出先からの鍵のかけ忘れ確認・施錠以外にも、帰る前にエアコンの電源を入れたり、カメラの映像をリアルタイムで見ることができるなど、1つのアプリ上で連携デバイスを操作できるところがポイントだ。

 また、利用者が目的に合わせて複数のデバイスを組み合わせたオリジナルの「ルール設定」機能を活用すると、例えば、忙しい出勤時に玄関のドアを施錠すると照明など対応機器の電源を自動オフにする便利な使い方から、子どもが自宅に帰るとカメラの画像を親にメールで自動送信する設定、モーション検出されない不活動状態時に家族にメールが送信される設定など、快適な生活に加え、子どもや高齢者、ペットの見守りまでスマホのアプリ上で一括管理できる。

 また、利用デバイスの1つである照明やエアコンと連動した高機能リモコン「家電コントローラー」には、9月27日のヴァージョンアップで湿度・温度・照度を検知する環境センサーが追加された。この機能により、アプリ上で確認できる情報に温度などの室内環境情報が加わり、新たに環境変化によって自動的に家電が動くシステム設定が可能になった。

 室温が30度を超えた場合に冷房が入ったり、設定者にメールで通知されるといった熱中症対策もルールとして設定すれば自動で機能するようになる。

 サービスは月額プラン制だ。今年7月からは同社が従来より提供しているテレビ・インターネット・電話サービスと組み合わせた、『お得パック スマートプラン』の提供を開始。他のサービスと「インテリジェントホーム」サービスをパック化することで単独プランよりも安く利用できるようになった。

 最もサービスが充実している『おまかせマスターお得パック・スマートプラン』でも、本来それぞれのサービスの月額料金を合わせると20,110円かかるところ、今回のパック化によって、月々5,700円安い14,410円で利用できる。他にも、3年の長期契約で安くなる『お得パックスマート3年プラン』は、従来の個々のサービス利用であれば月額利用料金が14,010円かかるところ、月々4,000円安い10,010円で利用できるようになっている。

 「いわゆる“まとめ割引”ですが、利用者にとってはできるだけ高スペックなものを利用できるというメリットがあります。イッツコムのケーブルテレビに加入することが、放送通信・電話に加え、室内カメラやセンサー、スマートロックのようなセキュリティーサービスも利用できる、と普及させたいと考えています」(事業戦略本部・武田浩治氏)

 ユーザーからの反響としては、「ケーブルテレビと一緒に便利な機能も利用できる」といったものから、集合住宅に関しては、もともとのセキュリティー対応住宅に住むにはそれなりのお金がかかるが、安価でセキュリティー対策もできて退去時に鍵の付替えが不要な点などが喜ばれているようだ。

 また、「我々はサービスを売っているので、プラットフォームはお客様がお持ちのものをメーカー問わず使っていただけることが重要だと考えています」と事業戦略本部の眞田真氏も語る。「日本の大手メーカーが手がけているIoTサービスのプラットフォーム規格は会社によって異なり、メーカーが違うデバイスは使いにくいのが現状。我々が選んだアイコントロールのプラットフォームは規格をオープンにしているため、いろいろなメーカーが参入してくる。当然各社が切磋琢磨してより良い進化した製品や連携デバイスが出てきます。この先は日本の大手メーカーが作っているものと、どんどんサービスの差が開いていくと確信しています」と強みを述べた。

 今後は外出先からロボット掃除機を操作したり、帰宅途中にお風呂を沸かすなど、さまざまな追加デバイスを計画中。異なるメーカーの家電やシステムを追加デバイスで連携できるのはアイコントロールのプラットフォームならではだ。

 おそらく今後は、これらの連携機能によるIoTサービスがAIと連動し、それぞれの生活に合わせた最適な住宅環境を自動で実現できるようになっていくのかもしれない。

《non》

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