DeNAの謝罪会見、反省・後悔も具体的な施策見えず | RBB TODAY

DeNAの謝罪会見、反省・後悔も具体的な施策見えず

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DeNA、第三者委員会の報告書を受け記者会見
DeNA、第三者委員会の報告書を受け記者会見 全 6 枚 拡大写真
 13日、DeNAは昨年記者会見を行った一連のキュレーションサイト問題に関する第三者委員会の報告書を受け、今後の取り組みや役員を含む人事異動について発表を行った。

 第三者委員会の報告書では、まず、複製権・翻案権侵害の可能性のある記事は、調査対象全10サイト、376,671件のうち1.9~5.6%。侵害の可能性がないとはいえない記事が0.5~3.0%とする。パーセント表示になっているのは、全数カウントではなくサンプル(400件ほど)による統計学的な算出だからだ。また、侵害の「可能性のある記事」と「ないとはいえない記事」の違いは、ベースとなった記事に創作性が認められるかどうか(認められる場合、可能性ありに分類)という。画像については、747,634件に複製権侵害の可能性があるとした。

 また、記事内容の問題を多く指摘されたWELQでは、19本の記事を調査したところ薬機法違反の可能性がある記事が8本、医療法違反の可能性が1本、健康増進法違反の可能性が1本とした。調査した記事の半数以上に違法の可能性が認められた。

 他にも、センシティブなテーマにアフィリエイト広告を掲載したことなど、倫理的な問題、不適切な引用、クレームに対してプロバイダ責任制限法を盾に免責であるような対応をとっていたことなども確認された事実として認定された。

 これらの問題が起こった背景の分析では、キュレーション事業に進出する際の分析の甘さ、議論不足、不適切なリスク評価、予想されたリスクへの予防策の欠如、同チェック伊能の不備、そして事業運営において「自己修正」を妨げる要因があったことを指摘した。自己修正を妨げる要因については、第三者委員会 委員長名取勝也弁護士は「守安社長の示す事業目標・計画に対する議論や検証が十分でなかったこと。新規事業部と既存事業部の連携やコミュニケーション不足」を挙げた。

 委員会は最後に4つの提言をDeNAに示した。

1:同社が掲げる「永久ベンチャー」は免罪符ではない。企業の在り方を再認識する
2:事業の在り方を数値偏重から公正な稼ぎ方へ
3:事業のチェック機能、振り返り機能を確立し、リスク感覚の醸成
4:社会に受け入れられるキュレーション事業を再検討する

 これを受け、DeNAは、トップマネジメント強化を目的に、南場智子会長を代表取締役会長兼執行役員に就任させ、守安功 現代表取締役社長兼CEOとの2人取締役体制で改革およびDeNAの立て直しにあたるとした。同時に、コンプライアンス専門の社内取締役ポストを新たに設け、チェック機能を強化する。

 関係者の処分としては、守安社長の月額報酬を6か月間50%減額。執行役員メディア統括部長兼Palette事業推進統括部長村田マリ氏他27名の執行役員に対して就業規則の基づく処分を決定したことも発表した。処分は12日の役員会で決定され本人たちに連絡されたという。また、同社の取締役で子会社ペロリの代表取締役社長 中川綾太郎氏も12日付けでペロリ代表取締役を辞任したと発表した。

 村田氏は処分を受け、DeNAの執行役員、子会社iemo、並びにFind Travelの代表取締役辞任の以降をメールで伝えてきているという。

 村田、中川両氏は、処分により主だった役員職を解かれることになるが、DeNAの籍は残り当面は人事部付け扱いとなる。守安社長は、両名の今後の処遇については明言しなかったものの、少なくとも当面メディア事業、キュレーション事業への復帰はない(事業への再参入も白紙の状態)という。

 南場氏は、2人取締役体制で会長から代表取締役に復帰することについて「自分で決めたものではない。取締役会の議論の中で決定したこと。守安とお互いに議論しながら意思決定を行う。この体制がベストかどうかはわからないが、うまく回らないようなら、そのときの是々非々で体制を変えていく。」と語る。

 全体として、第三者委員会は短い時間で多くのヒアリング、調査、分析を行ったと評価できるが、結果として認定した事実のほとんどはそれまでに報道されていたことの一部を裏付けただけの印象はぬぐえない。事実認定が主な役割だったとしても、280ページにも及ぶ報告書のうち、背景分析と提言部分は30ページ弱というのはちょっと少ない。もちろん残りの250ページをかけて事実関係を丁寧に検証していることは高い評価受けるべきが、委員会としての主張や意見は、DeNAにとっても参考になるはずだし、参考にできなければ、同じ過ちを繰り返す可能性さえある。

 DeNAの会見も、南場氏、守安氏の反省や後悔の念は十分伝わってくるものの、具体的な施策や取り組みが見えてこない。報告書がでたこれから検討していくという理由も正論だが、このままでは、仮にコンプライアンス役員が計画にネガティブな意見を出したとき、取締役会は、それを公平に評価できるだろうか。

 DeNAは5年先を見据えて、ヘルスケア事業や自動運転・モビリティサービスへの投資も続けている。これらの事業で、今回のような失敗が繰り返されたら、人権や人命に直結する問題になるだろう。まさに、企業としての真価が問われている。

《中尾真二》

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