同作の主人公は、月光荘の大家、雪子さん（吉行）。教養もあり文化的な香りを漂わせる人柄だ。テレフォンオペレーターの小野田さん（菜 葉 菜）と雪子さんがサロンと呼ぶ部屋に、大学生の薫くん（寛一郎）も招かれた。それをきっかけに真綿で首を絞めるようなご馳走ぜめとぽち袋のお小遣い。2人の女性の欲望とエネルギーに触れ、底知れない恐怖を覚えた薫くんは月光荘を逃げ出す。それから20年の月日が流れ、月光荘の呪縛から逃れられない薫くんに、雪子さんの足音が聞こえてくる。孤独死した雪子さんと、月光荘を再訪した薫くんが、心の底で望んでいたものは？
今回は、大家の雪子さん（吉行和子）と下宿人・小野田さん（菜葉 菜）に翻弄される薫くん（寛一郎）の場面写真が3枚解禁。過剰な好意で薫くんの私生活に踏み込んでくる雪子さん。おいしいご馳走やお小遣いのポチ袋など、最初は「孫ごっこのバイト」のつもりだった薫くんも、次第に老若2人の女性のお節介に押しつぶされそうになる様子が垣間見られる。なお、薫くんを演じた寛一郎は、キネマ旬報ベストテン新人男優賞、日本映画批評家大賞新人男優賞などを受賞した若手実力派。父の佐藤浩市が友情出演している点も見どころの一つだ。果たして薫くんは、雪子さんの呪縛から逃げ出すことができるのか？
映画『雪子さんの足音』は、ユーロスペースにて5月18日公開。また、6月15日に横浜シネマ・ジャック＆ベティにて公開ほか、全国順次ロードショー。
