カメラ性能やNFC対応など高コスパ...Googleのミドルレンジ「Pixel 3a/3a XL」をチェック | RBB TODAY

カメラ性能やNFC対応など高コスパ...Googleのミドルレンジ「Pixel 3a/3a XL」をチェック

IT・デジタル スマートフォン
カメラ性能やNFC対応など高コスパ...Googleのミドルレンジ「Pixel 3a/3a XL」をチェック
カメラ性能やNFC対応など高コスパ...Googleのミドルレンジ「Pixel 3a/3a XL」をチェック 全 18 枚
拡大写真
 Googleのミドルレンジスマートフォン「Pixel 3a/3a XL」が5月17日に発売された。今回、同端末をお借りすることができたので、その使い勝手や性能をチェックしていく。先に言っておくが、この端末、総合的にみてコストパフォーマンスは高く、正直結構おすすめだ。

※ほかの最新エンタメ記事をチェックする

 まずは簡単に端末の説明から。いずれもOSは最新のAndroid OS 9 Pieを採用。CPUは、スナドラ670(オクタコア)搭載で、両端末ともRAMは4GB。内部ストレージは64GB。ディスプレイサイズは5.6インチ/6.0インチで、バッテリー容量は3,000mAh/3,700mAh。音声はデュアル ステレオ スピーカーで、防水性能はない。同社では、CPUにスナドラ845(オクタコア)を搭載したフラグシップ端末「Google Pixel 3/3 XL」をすでに発売しているが、この"廉価版"というイメージを持ってもらえればよいだろう。ただし、ハード面のカメラ性能は同等で、メインが1,220万画素/F1.8/光学式手ブレ補正対応。同社もこのポイントを推しているので、今回は様々なシーンでのカメラ性能もチェックしていく。

Pixel 3a/3a XLの外観


 まずは外観から。フラグシップ機であるGoogle Pixel 3/3 XLはガラス製で高級感があったが、今回のGoogle Pixel 3a/3a XLは、ポリカーボネートが採用されており、高級感は劣る。しかし、決して"安物"という見た目ではなく、質感を2パレットに分けることで、クールな印象に仕上げている(なんなら、個人的にはこっちのほうが好きかも)。前面は最近流行りの狭額縁でもノッチありでもなく、良くも悪くも、昔ながらのAndoroidスマホという感じ。

Pixel 3a/3a XLの背面


Pixel 3a/3a XLの上部


 充電はType-Cで3.5mmイヤフォンジャックも採用されている。背面には指紋認証が搭載。メインカメラはシングルで、下部に小さくGoogleのかわいらしいロゴがプリントされている。インカメラは、Google Pixel 3/3 XLがデュアルだったのに対して、こちらもシングルが採用された。

Google Payの画面


  Pixel 3/3 XLは廉価版モデルだが、NFCに対応している点も嬉しいポイント。

自販機でもSuica決済が可能


 最近ではPayPayやLINE Payをはじめとしたコード決済対応店舗が増えてきているので、NFC非対応の端末でもキャッシュレス対応が可能になってきてはいるが、自販機ではやはりSuicaなどNFC決済が主流。財布を持たずに、スマホだけ持ってちょっとそこまで行けるのはありがたい。ちなみに、Andoroidスマホの中には、筐体の中央付近にNFCが搭載されていて、先端をタッチしても反応しないケースがあるが、 Pixel 3/3 XLは大丈夫だった。これは地味だが重要なポイントである。

Pixel 3aのディスプレイ


 次に、ディスプレイ。有機ELが採用されていて、ピクセル数は2,220×1,080。文字の視認性やゲーム、動画視聴時も美しい。廉価版とは言っても、いわゆる"日常使用"には全く問題ないレベルだ。外で利用しても、見え方は全く問題なかった。また、ブラウジングや地図アプリなど、いわゆる一般的なアプリの立ち上げ時にもストレスがなく、きびきび・ヌルヌルと動作する印象。

Pixel 3aのベンチマークスコア


 試しに、「AnTuTu Benchmark」でベンチマークスコアを計測してみたが、結果は157,732。少し細かく見ていくと、CPUは61,368と好結果だが、GPUが44,301と伸びず。まあ、3Dのゲーム/描画アプリ等を使わない限りは、おおむね普段使いに問題がない結果である。参考までに、手持ちのiPhone XRのベンチマークスコアも計測してみたが、結果は354,422で、GPUが159,102。最新の「A12 Bionic」を搭載しているので比較にはならないが、ともに各社の廉価版モデルでも、コンセプトが違うため、性能面では差が出た(※Appleの場合は筐体コストを落として、チップセットは最新モデルを起用。もちろん価格面で、Pixel 3aが48,600円~、iPhone XRが84,800円~と、かなり開きがある点は留意しておきたい)。

iPhone 8 Plusのベンチマークスコア


 また、Pixel 3a/3a XLの比較対象になりそうなiPhone8 Plusのベンチマークスコアもチェック。こちらは245,573、GPUは88,174などだった。Pixel 3a/3a XLは、ベンチマークスコアでiPhoneの前モデルにも劣っているが、どこまでのスピードを求めるかはユーザーにもよるだろう。スマホで動画編集をしたり、3Dのゲームなどを楽しみたいという場合は、各社が展開している最新のフラグシップ機を購入するのがベターだが、いわゆるメッセージの送受信やブラウジング、地図アプリのチェックなど、"一般的な使い方"をする程度であれば、そこまでの性能は正直必要ない。

 次に、カメラを見ていく。比較に使ったのは、iPhone XR。Googleは、Pixel 3a/3a XLについて、「iPhoneより明るくて美しい」というような広告を打つほどに自信満々。はたして、どのくらい違うのか。まずは昼間の風景。

iPhone XRで撮影


Pixel 3aで撮影


 上がiPhone XRで、下がPixel 3a。サクッと撮影した割にはどちらも美しく撮影できているようにも思うが、Pixel 3aのほうがデフォルトで色合いがクッキリと写る印象。次に、花を撮影してみる。

iPhone XRで撮影


Pixel 3aで撮影


 6月ということで、紫陽花を撮影。こちらも、先ほどの風景と同様、Pixel 3aの方が色合いがくっきりと写る。このあたりは好みの問題か。さて、最後は夜景。iPhoneは夜景がそこまで強くないといわれているが、どのくらい差が出るのか。

iPhone XRで撮影


Pixel 3aで撮影


iPhone XRで撮影


Pixel 3aで撮影


 上がiPhone XRで、下がPixel 3a。たしかに、Pixel 3aの方が暗所でも周囲の光を上手く取り込めており、白飛びしない。iPhone XRで撮影した写真も十分綺麗ではあるが、いかんせん光の取り込み方があいまいで、Pixel 3aで撮影した写真を見てしまうと物足りない。たしかにGoogleの言う通り、Pixel 3aのカメラは素晴らしいといえるだろう。

 このように、Pixel 3a/3a XLは、なかなか完成度が高いスマートフォンだ。カメラが美しく、日常使用には問題ないほどにキビキビと動く操作性。さらには、NFC対応でGoogle Payをはじめとした非接触決済も利用できる。バッテリーも大容量で、端末そのものの質感もなかなか美しい。3.5mmイヤホンジャックを搭載している点も有線イヤホン派にとっては嬉しいのではないか。

 好みの端末だったもので、"べた褒め"みたいになってしまったが、もちろん人によっては微妙なポイントもあって......たとえば、先の通り、3D処理に弱い点や、防水ではない点、そして、最近流行りのワイヤレス充電に非対応である点などは"廉価版"というコンセプト上、我慢すべきところだろう。特にワイヤレス充電に関しては、各社から出始めた当初、私もいらないと思っていたが、慣れてしまうと、これがまた便利。特に、就寝時に暗い場所で充電しようと充電ポートを探す、あの面倒な作業にはもう戻れないかなと。こうした点に不満を感じない方にとっては、デザイン面、性能面の両方で、なかなか良い選択肢になりそうなスマートフォンと感じた。

《KT》

【注目記事】
【注目の記事】[PR]

この記事の写真

/